第695話 文武両道

 

 
11月18日(月曜)の夜7時から放送の「月曜Monday ( もんだい)夜はこれから」は、ゲストに福島県立盲学校2年の緑川秀太さんを迎えて「夢をあきらめない」と題してお送りする。

緑川秀太さんは、第33回全国高校生読書体験記コンクール県選考会で最優秀に選ばれた。

緑川さんは登山家の野口健さんの「富士山を汚すのは誰か」を読んで、感想文をまとめた。

緑川さんは、実際に富士山に登り、環境保全の大切さを感じたことについて書いた。

「受賞はたいへん光栄。富士山に登った事で、何事にも自ら積極的に挑戦する視野が生まれた」と話してくれた。

また、緑川さんは、ピアノコンクールにも挑戦、全国障がい者体育大会では100メートルに出場し、堂々の銀メダルを獲得するなど、文字通り文武両道の活躍をみせている。
番組では緑川さんに、夢を持つ事の大切さを伺う。

また、同じく福島県立盲学校1年の佐々木真菜(まな)さんと高等部先攻科1年の半谷静香(はんがいしずか)さん、盲学校卒の社会人、佐藤智美さんら視覚障害を持つアスリートをゲストに迎え、障害者スポーツの現状と挑戦する事の大切さを聞く。

「月曜Monday ( もんだい)夜はこれから」は、インターネットのユーストリームで音声と映像を世界中に発信中。

県外の方は、パソコンやスマホで試聴を!

久しぶりに、瞬間試聴者数100越えを目指して気合いが入る。

100を越えると八木ちゃんから、プレゼントがあるかもよ。

県外の方はパソコンかスマホでどうぞ。
 

『月曜Monday 夜はこれから!』(ラジオ福島)
【ustream】 月曜 19:00~20:50
 http://www.ustream.tv/channel/rfc-radio
【facebook】
 https://www.facebook.com/Monday1458
  

第694話 福島駅伝~小高への思い

 

 
友人の医師からのメールです。震災前は、南相馬市小高区で開業していました。

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明日は中継ご苦労様です。

家の息子も小高中学校3年生の時に小高町のメンバーとして第7区を走りました。区間7位だったと思います。

前日にコースを車で走ってみましたが、かなりのアップダウンで「よくこんな所を走れるなぁ」と我が息子ながら感心しました。

駅伝はいつも色んなドラマがあって感動します。一生懸命に襷を繋ぐことが一体感を高めます。郷土愛も生まれます。苦しい先に喜びがあり、悲しみもあり、人生そのものですね。

明日は、トイレも我慢の生中継のようですが、頑張って下さい。ランナーから直に元気を頂けて良いですね。

さて、本日は、梁川病院に通っていた自分の患者さんが半年も顔を見せなかったので南相馬市鹿島区の仮設住宅に行ってきました。

85歳の男性です。新潟県の聖籠町に避難していた時はわざわざ三条まで会いに来てくれました。

鹿島の仮設に移動してからも梁川に来てくれていました。電話してみたら、どうも自暴自棄になって、「自分の身体はどうなっても良いから医者にも行っていない」ということでした。小高区の大富という比較的線量の高い地域に居た方で、若い人達はもう戻らないと決めているらしいのです。

今日は確かに今までのお元気な顔ではありません
でした。鹿島に嫁にくれた娘がいましたが、原発避難後、鹿島の住民に色んな事を言われたらしく、鹿島の地を恨んでい るような発言もありました。同じ南相馬市でもこういう訳です。

半年前に外来で「先生、俺の生きている間に戻れっぺか」との帰り際の一言が気になっていましたが、その後半年外来に来なくなってしまいました。

なんとか、絆診療所の遠藤先生に紹介状を書いておきますから何かの時にはお世話になるようにと話してきました。

避難も長期化するとこういう方も増えていると思いますね。 双葉食堂でもやしラーメンを食べてきました。いつものように美味しかったです。帰り際に店主(豊田英子さん)からチャーシューを1本下さいました。小高にいる時から週3回食べていました。

おばあちゃんも患者さんでした。旦那さんを無くしてからも、認知症の入ったおばあちゃんの面倒を見ながらお店を切り盛りしていました。色んな味がしみているチャーシューです。

そのあと小高に行ってきました。病院のブルーシートが捲れていたので直してきました。

台所にまた30cmもある大きなネズミが2匹死んでいました。

小高に沈む夕陽をカメラに収めてきました。

第693話 ふくしま駅伝②

 
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中島村の1区を担当する小針ひかりさん(25)。

ひかりさんが中学生の時に、母校の中島中学校に講演に行ったのがきっかけで、知り合いになりました。もう10年のお付き合いです。

ひかりさんは友人と一緒に、ラジオ福島主催のチャリティーイベントに参加し、クリスマスの夜サンタクロースの衣装を着て、中島村から郡山まで40キロを歩いて募金を呼びかけてくれけてくれました。

体育大学を卒業して、今は白河市内の小学校の先生をしています。

ひかりさんは、ふくしま駅伝には中学、高校時代全てに参加し、今回が6年振り7回目の出場です。

「1つでも順位を上げて、2区の高校生に襷を繋ぎ、流れを作っていきたいと思っています」と、笑顔で話してくれました。

「担任を勤めている1年生の子供達が、沿道で応援してくれるので、頑張らなくっちゃ」と言って、陸上競技場のトラックに消えて行きました。

第692話 福島駅伝

 
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第25回ふくしま駅伝が明日行われます。

この大会は、福島県の中、長距離選手の育成、強化をはかり、各市町村のふるさとおこしに寄与するとともに、震災からの一日も早い復興を願い開催するものです。

白河市総合運動公園陸上競技場から福島県庁までの16区間95・1キロに53チーム848人の選手が、故郷への思いを胸に襷を繋ぎます。

原発事故の影響で、選手が全国に避難している沿岸部の町村では、今日はじめて16人の選手が顔を合わせたところがありました。

広野町は選手が揃わず、前半7区迄のオープン参加となりました。

全村避難の飯舘村は、これまで10連覇を含む13回の村の部優勝をはたしています。しかし、震災の年から2年連続で前半のみの参加 となっていましたが、今回は3年振りの全区間エントリーとなりました。

監督の森永伸一さん(45)は、「故郷飯舘の為に走りたいという選手ばかりが16人集まりました。みな、選手というレベルではありませんが、心を込めて襷を繋ぎます」と話していました。

その他、人口の少ない南会津の2町3村が原発事故の影響で避難を余儀無くされている川内村と葛尾村と合同でチーム「希望ふくしま」を結成し出場するのが今回の大きな特徴となっています。

「希望ふくしま」の参加により、福島県全市町村から選手が出場することになりました。

「希望ふくしま」の花の1区を担当する三瓶佳純さん(葵高校3年・湯川村出身)は、「小さい頃から福島駅伝を走るのが夢でした。夢が叶って最 高です」と笑顔で話してくれました。

佳純さんの将来の夢は、パティシエになることです。

2区を走る平野源太さん(会津学鳳高校3年・檜枝岐村出身)はクロスカントリーの選手です。

記録会では10キロを33分台で走り、急成長を見せています。性格は明るくチームのムードメーカー。
ナンバーカード53「希望ふくしま」の2区・平野源太さんに注目!

監督の小桧山淳さん(34)は、会津高校時代は北京オリンピックマラソン代表の佐藤敦之選手と一緒に陸上部に所属していました。

「希望ふくしまの合同練習では敦之君にお世話になりました。特別なチームでオープン参加ですが、総合20番台を目指します。川内村の秋元正人・愛 ご夫妻にはチームをまとめて頂き、感謝しています。それぞれの故郷の思いを襷に込めて、ベストを尽くします。応援宜しくお願い致します」と意気込みを話してくれました。

第25ふくしま駅伝は、明日午前7時40分スタートです。

ラジオ福島では、午前7時30分から完全生放送で選手の力走と息づかいをお伝えします。

第691話 大竹まことさんと③

 
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昨年4月16日に警戒区域が解除された南相馬市小高区。

除染、インフラ整備が進まず、住民の帰還の目処がついていない。

水が出なけりゃ、運べばいいさと、昨年4月20日過ぎに理容店を再開させた加藤さんご夫妻。

二人の前向きな話に、大竹まことさんも終止笑顔でうなずいていた。

その後、小高の皆さんの精神の拠り所「小高神社」に参拝し、南相馬市鹿島区のプレハブの診療所「絆診療所」へ向かった。

絆診療所の遠藤清次医院長は、震災前は市立小高病院の院長だった。

「仮設住宅から孤独死を出さない」を最大の目的に、遠藤先生が資材を投じて昨年の5月に小高の住民が住む仮設住宅の一画に絆診療所をオープンさせた。

「仮設住宅に住む人達の現状は最 悪です。ストレスからくる持病の悪化、将来の不安から体調を崩す人が増えています」と大竹まことさんや文化放送のスタッフに静かに語りかける遠藤先生の顔に何時もの笑顔はなかった。

文化放送の生ワイド「大竹まことのゴールデンラジオ」を11月11日(月曜)午後1時から3時30分までの2時間30分、絆診療所から生放送した。