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2015年8月11日、日本は再び原発を動かしました。

category : fukushima, news 2015.8.12 

2015年8月11日、日本は再び原発を動かしました。

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2015年8月11日、日本は再び原発を動かしました。

【福島民友8月12日】 記事リンク(別ウインドウ)  ・  ・  ・ 

4年5ヶ月前に起きた福島のあの原発事故、福島の現実から目をそむけて。
浪江から避難再開のアクセスホームさくらやコーヒータイムのみんなも、
南相馬のあさがおやほっと悠やひばりやぴーなっつやビーンズやえんどう豆のみんなも、
楢葉から、いわきに移った結の里、ふたばの里のみなさんも、
福島の作業所のみんなは、まだまだ、あの日の前に、戻ることなどできないのに。

7月31日朝、「福島原発告訴団」の武藤類子さんと郡山駅の新幹線改札で偶然お会いしました。福島での全国大会のオープニングや特別シンポで全国のみなさんに、原発の持つ理不尽さを訴えてくださった方です。
類子さんは、県内の子供たちの保養キャンプの引率で、十人ほどの子供たちのお世話をしていました。長期の休みに行われる保養キャンプは、全国のみなさんが、放射能の拡散のため思う存分外遊びができなくなった子供たちのために、安心して遊べる場所に呼んでくださる取り組みで、震災後全国の多くの地域で続いています。低染量被爆を余儀なくされる場所を一定期間離れることで、体へのリスクも軽減するといわれています。本当にありがたい取り組みです。

東京駅までは武藤さんひとりで引率し、東京からは他の方が待っていてくれるとのことでしたので、乗車して落ち着くまで、私も一緒に行動させてもらいました。
「私、ずっと東京にいっぱなしでね、昨日ちょっと帰ってきたのよ。」
「東京地検の前で、検察審査会の議決がでるの待ってるの。」
「今日も、東京駅で子供たち送ったら、東京地検にいくの。」

類子さんら「福島原発告訴団」は、この事故の責任を問い続けてきました。
その日、東京第5検察審査会は、東京地検が2度不起訴処分にした東電旧経営陣3人について、起訴すべきだとする2度目の議決をし、7月31日公表したのでした。
2012年9月政府首脳や東電経営陣を告訴・告発。一括不起訴となったのち、審査の申し立ては、2013年9月、昨年7月に1度目の議決で、起訴相当としながら、再審査した地検は今年1月再び、不起訴とし、再審査していたものでした。     【福島民友8月1日】 記事リンク(別ウインドウ)  ・  ・ 

この事故の責任を明確にしないまま、4年5ヶ月が過ぎ、福島第1原発事故の反省を真摯にしないまま、この国は再び川内原発を動かしました。福島第2原発を廃炉にすると東電はいいません。あの事故を経験した福島で、もうひとつの原発、第2原発が動くことは考えられません。なのに廃炉にするとはいいません。だれよりも「原発事故は一度おきたら、取り返しがつかなくなる」そう思っているはずなのに。

鹿児島川内原発なら動かしていいのでしょうか。福島のあの事故の後、何が変わって、動かしても安全となったのでしょうか。原発80キロ以内に人口密集地を作らない他の国とくらべ、人が住む隣で原発が動くこの狭い日本の中で、地震や火山の多いこの日本の中で、何が変わって安全となったのでしょうか。放射能は立地自治体を越えて、飛んでいくのです。「汚染水は完全にブロックされている」「世界で最も厳しい安全基準」。国の責任を明確にしない政府の、この言葉に信用はありません。
より多く、より早く。今の日本、この国は「損得の理屈の中でこの事故を起こし、損得の理屈の中、再び原発を動かした」そう思えてならないのです。    【朝日新聞8月12日 13日】 記事リンク(別ウインドウ)  ・  ・  ・  ・ 

私たちが、作業所で大切にし続けたこと・・・・・・・・・。
今までも、これからも、「損得より大切な物」を作業所のみんなと伝え続けていきたいと強く思います。

きょうされん福島支部  副支部長 和田庄司

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