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第394話  相馬高校に東大現役合格をもたらした日本の絆 復興は教育から、福島県にぜひ新しい医大を!

 

 
相馬高校に東大現役合格をもたらした日本の絆 復興は教育から、福島県にぜひ新しい医大を!

この記事はグローバルメディア日本ビジネスプレス(JBpress)に掲載されたものを転載したものです。

福島県立新地高校教諭(元福島県立相馬高校教諭)
高村 泰広

2013年5月15日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行

今春、福島県立相馬高等学校を卒業した稲村建(たける)君が、現役で東京大学に合格した。12年ぶりの快挙だ。相馬高校教員はもとより、相双地区の教育関係者、そして彼に関わった全ての人達が喜んでいる。

なぜ、稲村君は東大に合格したのか。一言で表現すれば、東日本大震災がきっかけに、外部と交流が進んだからだ。

例えば、震災後、相馬高校には、代々木ゼミナールの藤井健志氏(現代文講師)、安藤勝美氏(英語講師)などの一流の予備校講師が訪れ、受験指導を行うようになった。今年度で三年目に入る。震災後、短期的に被災地を訪れる教育関係者はいたが、我々が求めていたのは、継続的な支援だった。

また、松井彰彦・東京大学大学院経済学 研究科教授や、そのゼミ生も相馬高校を継続的に訪問してくれている。更に、兵庫県神戸市の私立灘中学・高校とも交流が始まった。

同年代の意識の高い高校生との交流が、学習意識や意欲を高めることに大きく貢献した。今春の私立灘中学・高校の文化祭には、相馬高校の生徒が招待され、震災について意見交換することになっている。長期的な交流が両校の信頼関係を醸成しつつある。

相馬市の南に位置する南相馬市でも状況は同じだ。その中心は、地元で学習塾を経営する番場さち子氏である。震災後、他県から医療支援のために南相馬市に移ってきた医師や医療スタッフに協力を依頼し、地元の子どもたちを対象とした講演会、学習相談会、お食事会、小旅行等を繰り返している。

東日本大 震災・原発事故によって、相双地区は大きなダメージを受けた。復興は長期戦であり、その中核を担うのは子どもたちの世代だ。復興の成否は、人材育成にかかっていると言っても過言ではない。

ところが、福島県の教育レベルは、お世辞にも高いとは言えない。例えば、若年人口当たりの東大進学率は全国最低ランクだ。

また、東北大学進学率でも、東北地方最低だ。

相双地区は、福島県の中でも教育レベルが低い。これでは、復興など覚束ない。なぜ、こんなに取り残されたのだろうか。

それは、相双地区の教育環境整備が遅れているからだ。例えば、相双地区には、専修学校がいくつかあるが大学は一つもない。子どもは、身近にいる先輩や家族の姿を見て、夢や目標を定めていくもの だ。そのような意味で、大学生や大学院生がほとんど住んでいない当地区では、高校生が一流大学へ進学することは想像しがたい。

元来、相双地区は、温暖で衣食住には苦労せず生活しやすい土地である。高度な技能を修め、身を立てる必要性が低かったのかもしれない。交通の便が悪いため、外部からの刺激を受けづらい。この状況は、原発事故により、悪化する可能性が高い。

原発事故で人口が減少した影響もあり、相双地区の県立高等学校入試の倍率は一倍を切っている。必死に勉強しなくても、どこかには入学できる。このままでは、相双地区の学力は低下の一途を辿る。

このような状況を考える度に、相双地区に高度教育機関が欲しいと思う。一つでも大学があれば、人も集まり若者で街 が活性化され、未来を担う子供達によりよい学習環境が与えられるのにと歯がゆくてならない。

さて、今年3月の相馬高校卒業生の三名は、医師を希望し受験したが、残念ながら不合格だった。まだまだ学力が足りないのであろう。

では、なぜ医師を目指したのか、家庭環境が影響している。一名の父親は医師で、もう一名の父親は薬剤師である。震災後、とにかく患者や地域医療のために東奔西走した姿を見たという。もう一名は、沿岸部に住んでおり、津波で自宅は流された。長期間避難所生活をしていた中で、医師に憧れたのだろう。この三人の生徒のような志を持った生徒が医学部に進めば、地域医療を担う医師も増えるだろう。

そして、彼らの姿が、相双地区の子どもたちに刺激を与える。

最近、東北地区の医学部新設について様々なメディアで報じられている。筆者は大賛成だ。その理由は、医師不足の緩和だけではない。東北地区の生徒の学力向上に寄与すると考えるからだ。医学部をはじめ、高度教育機関が出来れば、入学を目指して勉強する生徒が増える。茨城県の筑波大学、福岡県の久留米医大など、その典型例だろう。筑波市は全国屈指の文教都市に成長した。

また、久留米医大関連の附設中高は、全国屈指の進学校である。あの孫正義氏も入学した(中退し、渡米)。

人材育成こそ、被災地復興の要だ。我々は、ありとあらゆる手段を用いて、教育の充実に尽力したいと考えている。現在の教育格差は、一朝一夕では改善しないと考えている。是非、末永いご支援をお願い したい。

<略歴>高村泰広(たかむらやすひろ)
1973年7月30日生まれ
1992年3月福島県立相馬高等学校理数科卒業
1996年3月山形大学理学部物理学科卒業
1998年3月山形大学大学院理学研究科物理学専攻電磁気学講座修了
1998年4月福島県立双葉翔陽高校講師
1999年4月二本松工業高等学校教諭
2003年4月相馬高等学校教諭
2012年4月新地高等学校教諭

MRIC by 医療ガバナンス学会

第389話  関西大学の藤澤です

 

 

関西大学の藤澤さんからのメールです。バリバリの大阪人が、震災をきっかけに、被災地に骨を埋めようとしています。

嬉しいですね。

★☆★☆
大和田 新 様。

ご無沙汰しております。関西大学の藤澤です。

きびたんの話、興味深く拝見しました。こちらでもイベント出演は八重たんばかりで、きびたんを県外で見たことがありません。

さて、実は、明日から3日間、就職活動と研究のため、宮城県と福島県にお邪魔します。

宮城では石巻市・女川町を見学。河北新報を受験した後、楢葉町出身の友人の誘いで会津大にお邪魔し、他地域での情報発信などについて意見交換をします。

また、報告します。

藤澤 和久

第383話  くまもんとキビタン②

 

 
キビタンについて、県からコメントが届きました。

★☆★☆
キビタンについてのコメント拝見いたしました。なかなか、成果が出ず申し訳ありません。

キビタンについては、震災後1年目から「ふくしまから はじめよう」のスローガンに合わせて、復興のシンボルとしてリニューアルしてイベントやフェイスブックで活用したところ、県民の皆さんから「懐かしい」「元気がもらえる」とのご意見をいただき、予算の無い中、県外に避難されている方々などに少しでも明るい気持ちを持っていただこうと思い活動してきました。

埼玉県の加須の避難所でイベントをしたところ、避難されているみなさんに「来てもらってよかった」「また、きてください」との言葉をいただきました。

ただ、いかんせん少ない職員と限られた予算では活 動が広がらないため、今年度、緊急雇用の予算と子供基金の予算を何とか確保して、「チームキビタン」を結成して、県内外の幼稚園や小学校など200か所を訪問して、県内外の子供たちや避難されている方に少しでも元気にそして笑顔になってほしいと思い、準備を進めています。

先日、チームキビタン5人のオーディションを行ったところ、「キビタン」と一緒に福島県を元気にしたいという若者5人が集まってくれ、とてもうれしく思っています。

今、彼らは合宿を行って、子供たちが体を動かせるように、「キビタン体操」や笑顔になれるダンスの修得ため頑張っています。

今月の27日には、マスコミオープンで「チームキビタン」結成セレモニーを行いますので、ぜひ、ラジオ福島さ んにも取材していただき、いろいろなところで活躍できるようお力添えをいただければと思います。
 
正式には6月1日2日の6魂祭がデビューです。福島市に来られた全国の方々に歓迎のパフォーマンスを披露したいと思います。

また、9月21日22日には、その集大成として「ご当地キャラこども夢フェスタin白河 ふくしまから『元気』はじめよう 」という全国的なイベントを、白河市の小峰城公園で開催し、白河市の復興を全国にアピールするとともに、県内の子供たちに夢を与えたいと思っています。

まだまだ、くまもんのように派手な活躍はできませんが、県民に愛されている「キビタン」が少しでも本県の復興に役立てるように全力で頑張りますので、よろしくお願い
致します。

第382話  くまもんとキビタン

 

 
「くまもん」の5月のスケジュール見ましたか?

全ての曜日が埋まっています。

それに比べて「キビタン」の惨めなこと。ほとんどスケジュールは空欄です。

こんなものを堂々と世界に発信している県の姿勢に違和感を覚えます。

県の無能さをさらけ出しています。

会津の観光客の出迎え、毎週被災地で行われている復興イベントへの参加。休んでいる暇はないはず。

くまもんの職業は公務員と記載されています。キビタンはなんですか?

キビタンのホームページ冒頭に記されている「ふくしまからはじめよう」が虚しく響きます。

第381話  民主党の反省会

 

 
☆政権を追われた民主党の虚しい反省会が東京で行われた。

出てきたのは、反省どころか、責任転嫁と愚痴ばかり。

夏の参院選挙をにらんでの巻き返しのパフォーマンスは、完全に失敗に終わった。

☆震災直後、私に送られてきた被災地からの歌を、今日出席した菅、枝野、長妻の3氏に贈る。

①「蟻のごと、逃げ惑う群衆を、首相は空から視察しており」

②「直ちには影響ないと繰り返す、官房談話に無策が透ける」

③「政治家の言葉がいつも響かないのは、配給の列に並ばないから」

☆震災から今日で2年2ヶ月。この間、あなた達はこの福島に何度足を運んだのか。

どれだけ、被災地、被災者の声を聞いたのか。

本当に反省しているのなら、被災地で被災者の声を聞いてくれ!

反省だけなら、猿でもできる。

菅さんや枝野さんには、ここに来て心から 謝罪をして欲しい。あなた達が情報を開示しなかった事で、福島県民は浴びなくてもよかった放射能を大量に浴びてしまったのだから。

政治家のパフォーマンスはもう、うんざりだ。