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2018.3.11支部メッセージ

category : fukushima, news 2018.3.12 

2018.3.11震災から7年が経ちました

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飯舘村、浪江町、富岡町に戻れるようになって11ヶ月。
飯舘村も浪江町も富岡町も復興の拠点となる場所には
新しい建物が建ち、街の形ができてきました。

しかし、人口の流失率は、ほぼ全域戻れるようになった飯舘村でも90.1%。
一部解除の浪江町、富岡町については、97.7%、97.3%となっています。
ほとんどの人たちが、戻れないでいるのです。

2018.3.1民友新聞   2011.3.1と2018.1.1と比較

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避難指示の解除が進む中
自主避難者の家賃補助が打ち切られて11ヶ月。
復興庁が発表する福島県の避難者数は5万628人
2012.5のピーク時16万4865人
7年かかって、1/3まで減ってきました。

2018.3.2民友新聞   18年は2月現在 避難先不明は除く

しかし、このなかに家賃補助が打ち切られたあとは、
自主避難者の数は含まれなくなりました。
自主避難を続ける人たちは避難者ではなくなりました。
また、山形県米沢市の雇用促進住宅に自主避難した人たちは、
独立行政法人から家賃を払わず住み続けることで訴えられ
被告人として裁判がはじまりました。

故郷に戻れた心底からの喜びのなかでの避難者数の減ではないと思っています。

怒りと不安を抱えながら、苦渋の決断の中
避難先の街に定住することを決め
これから先の不安を抱えながらも
復興住宅へ入居し
どうしていいかわからないまま
仮設住宅の閉鎖が決まっていく。
そして避難者でなくなっていくのです。

南相馬市にいくつも再開し新設されたコンビニエンスストアは
県外からの復興、除染作業員のみなさんの買い物であふれかえっていた状況から
除染の完了から、買い物客がまばらになってしまいました。
福島県全体では、震災直後の2011年、二十数件の企業倒産がありました。
その後、震災関連の需要で倒産件数は減り
なんとか持ちこたえてきましたが
2017年一気に十数件の企業倒産がありました。
2018年は、どうなっていくのでしょうか。

農産物は、生産量が震災前に戻ってくるなか
海外への輸出も、震災後の落ち込みから伸びてくる反面
米、豆、牛肉など品質はよくとも、業務用に安価で都合よく使われる現状があります。

同じ事に取り組んでも
うまくいっている人、うまくいかない人がでてきています。
前に進もうと取り組んでも
うまくいくことと、うまくいかないことが絶えず起きています。
福島のきょうされんのみんなは
少しずつ、一歩ずつ
明日が笑顔であるように、顔をあげて歩いています。

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今年も
きょうされんの全国の仲間が、福島を訪れてくれました。

荒彫り塾の若い職員さんたち
次世代研修の全国の若手施設長・管理者のみなさん
そして、
南相馬での直接支援活動後5年間通い続けてくれた南相馬支援チームのみなさんが
福島を見て、聞いて、感じてくれています。
地元の職員さんたちと心を通わせてくれています。

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福島の歩みに歩を合わせてくれ、地元の声を聴き続けてくれ、
福島は少しずつ歩を進めることができています。
一歩進んでは、二歩戻り、三歩進んでは一歩戻り・・・・・。
そんな歩みですが、歩を進める勇気と力を奮い起こしながら生きています。

私たちは、まだまだ、長い長い道のりを歩いていきます。
「私たちは、ひとりぼっちじゃない。
明日は、今日よりきっといい日だよ。」と
障がいのある仲間も、家族も、職員も、地域のみなさんも・・・・・・・・。
みんなで声をかけあいながら。

2018年3月11日

きょうされん福島支部役員一同

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