第112話 ロマン喫茶

 

私の友人「天然パンチ」くんからの興味あるメールを転送します。

 東京を中心に活動するインディーズデュオの「ロマン喫茶」が今度の12月13日(木)に福島大学附属幼稚園にやってきて、ミニ音楽会を行います。園児に対する歌のプレゼントです。  

5歳から日本民謡を歌い始め、全国大会での優勝経験を持つ実力派ボーカリストのSEI。人の心に響く美しい楽曲を生み出すギター&ボーカルのKAME。  

この二人からなるロマン喫茶は2009年、東京都内の音楽学校で結成されました。  

今年の2月19日に行われた福島大学附属幼稚園 第11回学術講演会では、清水宏保さんが「ぜんそくの克服、金メダルへの道」という講演をし、その後ゲストととしてSEIが福島大学卒業という縁からロマン喫茶のライブが行われました。 

素晴らしい歌声です。背筋がぞくぞくしました。  

話がそれますが、清水宏保さん。とても良い話でした。 

まず、その頭の回転の速さに脱帽。会場から出された漠然とした質問に対しても、きちんとその質問の趣旨をくみ取り答える。

今回の衆議院選に出馬するのは意外でしたが、彼なら面白い政治をしそうな気がします。 

清水さんは言いました。「頭で考え、指令を出し、体を動かしていたのではアスリートとして成り立たない」「体が自然に動くまで練習を繰り返して当たり前」  

話がそれました。 ロマン喫茶。今はインディーズでの活動ですが、早くメジャーになって欲しい歌の精です。

第110話 あみちゃん諒くん

 

★福島県主催の「ふくしま・きずな物語」の入賞作品から、福島市立飯野中学校1年生の廣野あみさんの作文を紹介します。

 
あみちゃん涼くん
 

あみさんと弟の諒くん(青木小学校5年生)の二人は、震災後、自宅前の国道に出て、自衛隊や警察の復興支援車輌に対し、「ありがとう」「頑張って下さい」の手書きのメッセージを掲げ、感謝の気持ちを表してきました。

あみちゃん、諒くんの将来の夢は、警察官になることです。

★「ふくしま・きずな物語」

廣野 あみ

「頑張って下さい!」
「お疲れ様でした!」

手作りのメッセージボードを持ち、私と弟は、昨年の4月から国道114号線で、浜通りに向かう警察、自衛隊車輌へ応援の言葉を送っています。

始めは、手を振り返してくれるくらいだったのですが、災害派遣に向かう途中や、帰る途中に車を停めて、話しかけてくれるようになりました。

なかには、
「ありがとう。励みになっています」。
と言って、泣いていた警察官もいて驚きました。

何気なくやっていた事が、本当に嬉しかったのを、今でもハッキリと覚えています。

そして、もっとしっかり応援したいと思うようになりました。

しばらく続けていると、災害派遣を終え、県外へ帰った警察官や自衛隊の皆さんから手紙や寄せ書きの色紙が送られてきました。

その手 紙には、
「ありがとう」や「お互いに頑張ろう」などと書いてありました。

寄せ書きの色紙には、
「絆」という字と、たくさんの人からのメッセージが書いてありました。

「絆」とは、前から知っている言葉だったけど、今回の震災で、本当に大切な言葉になりました。

福島の方は、皆で力を合わせてあの震災を乗り越えようとしています。

また、他県からもボランティアや寄付、救援物資など、たくさんの方が援助してくれました。

警察官、自衛隊の皆さんも危険な場所へ入り、今もまだ頑張ってくれています。

とても悲しく、辛い震災だったけど、皆で一致団結した「きずな物語」を見ることができました。

一生忘れず、自分の子に、孫に、しっかりと伝えていこう と思います。

廣野あみ

第109話 笹原留依子さんに聞く

 

★12月3日(月曜日)夜7時から放送の「月曜Monday (もんだい)夜はこれから」。

 
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今回は、岩手県北上市の復元納棺師・笹原留依子さんをスタジオに迎えてお送りします。

笹原留依子さんは、震災後岩手県沿岸部で遺体を復元したボランティアを続けた復元納棺師です。

その数は、300体を超えています。

笹原さんは、岩手県北上市で納棺業を営んでいます。

遺体を清めてひつぎに納めるのが主な仕事で、事故や災害で傷ついた遺体を、写真を基に復元することもあります。

★震災後、支援物資を満載した自家用車で陸前高田市に入った笹原さんは、遺体安置所で3歳の少女の遺体を目にしました。

髪の毛には藻が巻きつき、砂だらけの顔は黒く変色していました。

その時笹原さんは、「自分なら可愛い顔に戻せるの に・・・・」と思いましたが、遺族の許可がなければ触れることもできません。笹原さんは悔し涙を流しました。

その後笹原さんは、遺体の復元に全力をあげました。遺体の中には、生後10日の赤ちゃんもいました。その隣には母親の棺もありました。

赤ちゃんの顔は原形を留めず、一筋の出血の跡が鼻であることを想像させました。

笹原さんは、赤ちゃんの口を探し、そこから脱脂綿を詰めて頭の形を整え、まるで寝ているような穏やかな顔に修復しました。

赤ちゃんと対面したお父さんは、はじめて、赤ちゃんの名前を呼んで泣きました。

部分的に白骨化した女性もいました。顔だけでなく、手も復元しました。
遺族は、生前に用意していた結婚指輪をはめてあげました。

笹原さんは今、遺族の心のケアのため、医師と連携し毎月「お医者さんのお茶っこクラブ」を開催しています。

言葉ではなくは魂で復元ボランティアを行ってきた笹原さんの活動は、遺族が本当に求めていた支援だと確信しています。

★この日は朝から、笹原留依子さんと被災地(いわき市沿岸部・広野町・楢葉町)を、いわき市在住のフォトジャーナリスト・高橋智裕さんの案内で回ります。

写真は、笹原留依子さんの著書と、今年4月17日、南相馬市北海老地区の高台の墓碑に手を合わせる笹原留依子さん。

12月3日(月曜日)夜7時から放送の「月曜Monday (もんだい)夜はこれ」は、インターネットのユーストリームを通し、音声と映像を世界中に発信します。\(^-^)/

県外の方は、パソコンかスマホでお聴きを。
 

月曜Monday 夜はこれから(12月3日)
http://www.ustream.tv/recorded/27466940
 

第108話 浪江中文化祭

 

12月2日(日曜日)午後5時から、ラジオNIKKEI で「浪江中文化祭」を放送します。

60分番組です。

警戒区域となっている浪江町にある浪江中は、現在二本松市東和針道の廃校になった小学校にあります。

震災前は450人いた生徒は今、49人。

10月28日(日曜日)に文化祭を開催しました。

49人が心一つに、感謝の気持ちを全面に出しての文化祭は、感動的でした。

この番組は、ラジオ福島で11月5日(月曜日)に放送したものの再放送です。

ぜひ、お聴き下さい。

月曜日の夜7時から放送する「月曜Monday ( もんだい)夜はこれから)は、ユーストリームを通して、音声と影像を世界中に発信。

県外の方は、パソコンかスマホでお聴きを。
 

月曜Monday 夜はこれから(11月5日)
http://www.ustream.tv/recorded/26732914
 

第107話 高校生平和大使

 

★嬉しいメールが届きました。小高工業の高野桜さんが、希望の大学への入学を決めました。

 
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小高工業高校生徒会長の高野桜さんは、高校生平和大使に選ばれ、今年8月に国連ヨーロッパ本部(ジュネーブ)で核兵器廃絶に向けて、英語でスピーチを行いました。

原発事故で避難生活を強いられ、家族が離ればなれになっている高野桜さんだからこそ、発信できることがあります。

高野桜さんは言います、「安全、安心と言われ続けた原発がどれだけ不完全なものだったか、私達は身をもって体験しました。これを、無駄にしないためにも、これからも福島の現状を訴えてきます」と。

高野桜さんの夢は、小高工業高校の先生になり、故郷小高の復興の力になること です。

その理由を尋ねると、
「震災後、自らも被災しているにもかかわらず、懸命に生徒に寄り添い守ってくれた母校の教師に感動したため」と話してくれました。

桜さんの未来に栄光あれ!

写真右が高野桜さん。左は、小高工業から福島工業高校に転校した南原怜奈さんです。