第117話 頑張れ純平

★全盲のマラソンランナー、福島市の鍼灸師・星純平さんが2日の日曜日、南相馬市で開催される「野馬追いの里マラソン」のハーフ、20キロに出場します。

 

頑張れ純平
伴走は、北京オリンピックマラソン代表の、佐藤敦之選手です。

目標タイムは、85分を切ること。

純平さんはマラソンを始めてまだ3年。

フルマラソンを3時間を切る、サブスリーを目指しています。

夏に佐藤敦之選手の合宿に参加した純平さんは、的確なアドバイスを受け、メキメキと力を付けてきました。

でも、全盲であることから、練習には伴走者が必要で事は変わらず、思ったような調整ができなかった面も否めません。

しかし、純平さんの口からは、一言の愚痴も聞いた事はあ りませ んでした。

当日は、楽しんで走ってもらい、結果として目標をクリアーしてもらえれば、最高ですね。

頑張れ、純平!

ありがとう、佐藤敦之選手!

二人が握って走る犬の首輪を、純平さんは「絆」と呼んでいます。

★写真は、夏の合宿から、真ん中が星純平さん。右は、佐藤敦之選手の奥様、ミホさんです。ミホさんは、800メートル女子日本記録保持者です。ミホさんの献身的なサポートには、頭が下がります。

第116話 福島復興本社

 

★楢葉町のJヴィレッジに、東電が「福島復興本社」を設置、発足させる。

県民からは、「遅過ぎる」、「一歩前進」、意見は様々。

代表に就く、石崎芳行副社長は、震災前に福島第2原発の所長を勤めた経験を持つ。

その経歴、これまでの発言などから、石崎芳行副社長への県民の期待は大きい。

東電は、崖っぷちに立っていることを、肝に命じて、除染、賠償に真摯にスピーディーに取り組んで欲しい。

被災地に正月休みはない!

第115話 姫花ちゃんの家

 

★いわき市では、小学生が二人、津波の犠牲になりました。

 
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二人とも、豊間小学校の女の子です。

そのうちの一人が、鈴木姫花ちゃん。

デザイナーになるのが、夢でした。その夢は、震災によって、断ち切られました。

お父さんは、姫花ちゃんが最期にいた場所から5分の高台に、家を建てました。

★姫花ちゃんの部屋。
着飾った姫花ちゃんの写真。

そして、姫花ちゃんが最期にいた、お父さんの実家。

基礎の前には、お父さんが壊れたブロックを組んで、HIMEKA とかきました。

天国の姫花ちゃんに見えるように。

第114話 福島のたからもの

 

★3・11、小名浜高校体育館は、避難所になりました。

 
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当時、小名浜高校生徒会長だった吉田亜衣さんは、避難してくる子供たちに、自分のジャージを着せて、抱きしめていました。

しばらくすると、怪我をした住民に医療支援する看護師さんの中に、母親の姿を見つけました。

懸命に、傷ついた人の治療にあたる母親の姿を見て、亜衣さんは決意しました。

「母親のような看護師になろう!」。

亜衣さんは、迷わず看護学校に進学しました。

その亜衣さんから、嬉しいメールが届きました。

転送します。

こんばんですヾ(@⌒ー⌒@)ノ

お元気ですか?

昨日、11月28日に、来年1月から始まる実習に向けての戴帽式が行われました。

看護師になるためにはこの道を通過しなければいけなくてはならず、無事に戴帽認定をいただくことができ、ナースキャップをいただきました。

(*^_^*)

准看護課程は2年間なので、あと試験まで1年あまりですが、上級の学校を目指し、福島のこれからを担っていく立派な看護師になりたいと思っています。

♪ヽ(´▽`)/

これからの季節は寒くなっていきますので、お体に気をつけてくださいね!

大和田さんには早くこのことをお伝えしたくて、連絡いたしました♪

\(^^)/

吉田亜衣

第113話 ふくしま・きずな物語から

 

「ふくしま・きずな物語」で優秀賞を受賞した、猪苗代町立長瀬小学校2年生の田中達也くん(8歳)の作文です。

達也くんは、虫が大好きです。ハエも殺しません。命あるもの全てに、愛情を注いでいます。

★「みんな元気でね」

田中達也

また一人転校していきました。

僕が、幼稚園の時、すごく、すごく、すんごく大きい、恐い地震がありました。

お母さんが、お迎えにくるまで、冷たくて、寒かったです。

小学一年生になって、双葉町からの友達も2人いました。あとから、1人、2人、3人と、また双葉町からの友達が増えました。

いっしょうけんめい頑張った運動会、みんなで行った遠足、疲れた水泳記録会、美味しかった芋にか い、すん ごい楽しかったスキー大会、毎日の勉強、楽しい休み時間、嫌いなものも出た給食、長~い夏休み冬休み春休み。

いつも、みんなと一緒でした。いっぱい怒ってケンカして、泣いたりした。だけど、ちゃんと仲直りした。仲直り出来ない時もあったけど、楽しい思い出です。

そうして仲良くなった友達が、1人、2人、3人と、転校していきました。

みんな元気にしてるかな。小学生になって2回目の夏休みにまた1人、転校して行きます。

担任の先生もかわります。さみしい気持ちになりました。かなしい気持ちになりました。

みんな、いっしょの気持ちかなと、思いました。

でも、僕は、頑張れると思います。

新しい友達と仲良くしたり、新しい先生と勉強したりするの は、たいへんだけど、頑張れると思います。

だって、今まで、頑張ってこれたからです。

僕もみんなも、これからも、元気に頑張って行こう。

さよならしたみんなも、元気でね。

また、会えるといいなと、思いました。

田中達也