第200話 閖上神社

 

海岸から300メートルの閖上神社。

 
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松が一本、奇跡的に残りました。

その横には、閖上地区の鎮魂と復興を願って、希望の桜(写真・松の右側)が植えられていました。

家族を亡くした人達が、手を合わせていました。

第199話 閖上中学校

 

名取市の閖上中学校。校門の時計は、2時46分で止まっている。
 

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閖上地区は900人が亡くなった。

閖上中学校では14名の生徒が犠牲になった。

第198話 仮設で

 

広野町の友人から昨夜、連絡がありました。

「母が亡くなりました。仮設住宅のトイレで倒れました。母は仮設では死にたくないと、いつも言ってました。残念です、悔しいです。原発事故さえなかったら」と。

この1年、この言葉を何度聞いただろう「原発事故さえなかったら」。

姫花ちゃんの原画展

 

★津波で亡くなったいわき市薄磯の鈴木姫花さん(10)は、絵を描くのが大好きだった。将来はデザイナーになるのが夢だった。その夢は震災によって断ち切られた。

 

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原画展
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姫花さんが小学校3年生の時に描いた灯台の絵が、大きな賞に輝いた。

2009年11月1日(灯台の日)に自宅近くの塩屋埼灯台で表彰を受けた。

黄色の空に真っ赤な太陽。大空に舞う一羽のカモメは生きる希望に満ち溢れている。

この絵を父の貴さんがハンカチにした。姫花さんの生きた証を残すために。

姫花さんが最期にいた場所に、貴さんは残ったブロックで「HIMEKA 」と描いた。天国の愛娘から見えるように。

★2月3日(日曜日)から9日(土曜日)の1週間、福島市のこむこむで、姫花さんの原画展が開催される。

姫花さんの原画が自宅を出て、展示されるのは初めて。ご両親に感謝するとともに、この機会に、色彩感覚豊かな姫花さんの絵を、ぜひ、見て欲しい。

また、9日(土曜日)午後2時から、フォトジャーナリストの高橋智裕さんとの大和田新のミニ講演会が行われる。

①写真は、姫花さんの部屋。お洒落した姫花さんが微笑む。

②ハンカチになった灯台の絵。

③姫花さんが最期にいた場所。HIMEKA の文字が哀しみを誘う。

第197話 歓喜♪

 

桜咲く。

★鈴木祐花(ゆうか)さんの事。

二本松出身の全盲の大学生・鈴木祐花さん(22)歳が、県職員採用試験に合格した。

祐花さんは、福島県立盲学校を卒業後、社会福祉を学ぶ為に、大阪にある四天王寺大学人文社会学部に進んだ。

明るく前向きな性格から、多くの友達ができ、学校だけでなく地域の仲間達もサポートしてくれた。

そこには二本松を離れ、4年間生活を共にした、母親の存在も忘れてはならない。

また、祐花さんが点字で公務員試験を受けられるように支援活動を行った、県視覚障害者協議会の戸田博己(60)さんの存在も欠かせない。

何故ならば、東北6県で点字での県職員採用試験が実施されていなかったのは福島県だけだったから。

久し振りに話した祐花さんのイントネーションは、すっかり関西弁だった。

★鈴木祐花さんには、2月2日(土曜日)・明日午後0時45分からから電話でお話を伺う。