その他

第594話  彼岸花

 
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ラジオ福島の庭に咲いていた彼岸花。

彼岸花は強い生命力を持ち、痩せた土地でも、一気に花を咲かせます。

花言葉は、「想うはあなた一人」「また会う日を楽しみに」。

あの赤は情熱的な紅のようです。

第593話  ありがとうございました

 
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全盲のマラソンランナー福島市の星純平さんを励ます会が、市内のお好み焼き屋「かっちゃん」で行われた。

星純平さんは、フルマラソン(42・195キロ)を3時間を切って走る「サブ・スリー」を目指している。

純平さんを励ますために集まったのは総勢14名。その中には、北京オリンピックマラソン代表の佐藤敦之選手も含まれていた。

佐藤敦之選手は縁あって、星純平さんのトレーニングを指導している。この日は、仲間が用意したル・パン三世の衣装に着替え、場を盛り上げてくれた。

純平さんは、10月に行われる「円谷メモリアルマラソン」のハーフに出場する。その伴走を務める、須賀川市の自衛官・加藤雅士さんも駆け付け健闘を誓った。目標タイムは、『82分!』

このタイムで走れば、11月のフルマラソンで、サブスリーが見えてくる。

和気あいあいの励ます会だった。最後に純平さんを真ん中に、ル・パン敦之選手と加藤雅士さんが記念写真に収まった。

翌日、星純平さんから感動のメールが届いた。私の永久保存版だ。

★☆★☆
昨晩もお世話になりました。

ありがとうございました<(_ _)> 

本気(マジ)で楽しい大和田一座です♪

大和田さんをはじめとして、多くの方々からのご支援や応援によって自身の処世感が変わっていく事を幸せに、そして複雑に感じています。

昨晩も帰宅し妻が風呂に入っている間、一人、色々と思いました。障害によって心を揺さぶられてきました。それはいまも変わりません。できない事の多かった青春時代から視力を失っていった二十代。持ち合わせた性格の明るさは抑制してきました。

自身思ってきた事として「明るく前向きな重度障害者」と言うのは、不自然な存在と考えてきました。そしてそれを自身に対してもそうであるべきと抑圧的に受け入れて
きました。

よく大都会に住む時に「群衆の孤独」を感じると言います。とて も理解で
きます。やはり健常者の中にあって視覚障害者である現実は、何の前触れもなく否応なく突如として孤独に苛まれてしまいます。それは自身の殻をとても厚くさせました。

しかし、マラソンを縁とする出会いによって厚い殻が薄くなってきています。「見えない事」は「見えるようになる事」でしか解決できないと思っていました。

できない事に言い訳をさせて現実と向き合おうとせずに逃げていたのだと気がつかされました。

マラソンはそれを劇的に気がつかせたものだったのです。

振り返ってばかりで前に進んでいないじゃないかと言われるかもしれませんが、僕にとってのマラソン開始から3年10か月。人生に絶望していた者が自身に期待している。

可能性を見出し ていると言う現実の心の在り様は
、自分の中に前向きな見知らぬ他人がいるように感じるほど凄まじい変化なんです。

お世話になってばかりなのにこう言うのは恐縮なのですが、皆さんのご支援をいただき前を走る「理想の自分」に追いついて捕まえたいです。

本当の自分自身と出会い
たい。何に抑圧される事無い本当の自分自身に。

星純平

第592話  内部被曝通信 福島・浜通りから~子供たちに知ってほしい一つのこと

 

 
内部被曝通信 福島・浜通りから~子供たちに知ってほしい一つのこと

この原稿は朝日新聞の医療サイト「アピタル」より転載です。

南相馬市立総合病院
非常勤内科医 
坪倉 正治

2013年9月25日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  

小学校、中学校や高校でお話しする機会をいただくことがあります。先週、川内村の小学校で放射線に関する話をしてきました。全校生徒24名、1~2年生12名と、3~6年生の12名に2回話をさせてもらいました。

これまで小学1~2年生にお話ししたことはなかったので、うまくできるか心配でした。40分程度の時間の中で、みんな元気な質問を出しながら、話を聞いてくれました。

最初に、「放射線って知ってますか?」と訪ねました。多くの子供達が「知ってる!!」と元気に返事をしてくれます。
> じゃあ、「放射線についてどんなこと知っている?」と続けて聞きました。

「がん!!」

全員ではありません。首をかしげている子、そもそも放射線って聞いたこと無いな、という顔をしている子、様々です。もちろん、この答えがおかしい訳ではありません。でも、がん以外の話は出てきません。

「怖いもの?」と聞くと、ほぼ全員が、うんうんと頷きます。

その後、レントゲンの写真を提示しました。
続けて、聞きます。「レントゲンを撮ったことがある人?」

高学年ぐらいになると、半数が何かしら見たことがある撮ったことがあるようでした。じゃあ、レントゲンって何を使っているか知ってる?放射線を使って撮影するんだよ。

そう伝えたとき、教師では無い私でも、生徒の何人かの顔が曇るのが分かりました。放射線=癌=怖いもの、避けるべきもの。にもかかわらず、自分はレントゲンを撮影したことがある。どうしよう。そんな反応でした。

放射線が地球上のどこにでも存在すること、宇宙線が降り注いだり、食物や土壌に含まれていたり、空気中に存在したりすること。「放射線はどこにでも存在する」

ただ、一言なのですが、この一言を理解してもらうことの重要性を強く感じました。

続けて、もう一つの伝えたいことを話しました。「放射線の影響は量の問題である」ということです。ただ、これを理解するのは、「放射線はどこにでも存在する」ことが分かった生徒には、それほど難しくは無かったようです。

放射線が怖いものである。たくさん浴びると体に悪い。そのことは、すでに頭のどこかに入っており、知っている子供が多いように感じました。そして、(レントゲンなどのリスクが計算上もゼロだとは言いませんが)レントゲン1枚撮って体がおかしくならないことも子供達も実体験から知っています。

「放射線の影響は量の問題である」ということは、「放射線は、どこにでも存在する」ことが分かればすんなり受け入れてもらえる話なのだと思いました。

じゃあ、この後どのようにすれば量を減らすことができますか?と続けたかったのですが、40分だとここまでが限界でした。また機会があれば、お話しする約束をして授業を終わりました。

放射線について小さな子供たちに何と伝えるのがよいのか、色々な意見があります。危険性だけを伝えるようにおっしゃる方もいれば、その反対もいます。何が正しいか、どのように伝えるかは議論のあるところだと思います。今回の私の経験が少し何かの参考になってくれればと思います。

授業だけではなく、先日ご紹介した社会科見学や地元の農家さんを訪問して、どのような対策を立てているかについて直に触れることも有効だと思います。色々と述べてきましたが、結局、子供たちが元気に尊厳と自信をもってのびのびと生活してくれれば、それで良いのかもしれません。

写真:川内村にて。今まで受けてきた検査が何を見ているのか、伝えることも必要です。

http://apital.asahi.com/article/fukushima/2013092400001.html

今回の記事は転送歓迎します。その際にはMRICの記事である旨ご紹介いただけましたら幸いです。

MRIC by 医療ガバナンス学会 

第591話  夢をかなえるコツ

 
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スポーツを彩る、数々の名場面を支えてきた、福島大学の白石豊教授の新刊が、話題になっている。

タイトルは「夢をかなえるコツ」。

ゾーン理論を日本にもたらした白石豊教授は、岡田ジャパンを支え、そして数々の有名スポーツ選手を勝利に導いてきたオリンピックコーチ。

メンタルトレーニングの第一人者・白石豊教授が、ビジネス・受験向けの成功法則をついに公開した待望の一冊だ。

白石豊教授は、1954年生。岐阜県出身。福島大学教授。筑波大学大学院体育研究科修了。専門はスポーツ運動学。

独自のメンタルトレーニング理論により、女子バスケットボールの五輪日本代表チームを始め、スピードスケート五輪銀メダリストの田畑真紀選手、2005年最多勝をあ げたプロ野球下柳剛投手やサンフランシスコ・ジャイアンツの田中賢介選手など、数多くのスポーツ選手を指導。

さらに、2010年サッカーワールドカップ日本代表、岡田武史監督のチーム作りをサポートした。

9月30日(月曜日)の午後7時から2時間の生放送「月曜Monday ( もんだい)夜はこれから」
は、ゲストに白石豊教授を迎え、「夢をかなえるコツ」をテーマにお話しを伺う。

電話出演を予定している著名人も多数。

乞うご期待!

毎週月曜日夜7時から放送の「月曜Monday(もんだい)夜はこれから」は、ユーストリームを通して世界中に音声と影像を発信。

県外の方はパソコンかスマホでどうぞ。
 

『月曜Monday 夜はこれから!』(ラジオ福島)
【ustream】 月曜 19:00~20:50
 http://www.ustream.tv/channel/rfc-radio
【facebook】
 https://www.facebook.com/Monday1458
  

第589話  負けて知る

 

 
聖光学院高校野球部の公式戦連勝記録が、95でストップしました。

止めたのは日大東北高校です。

勝つ事を義務付けられてきた聖光学院高校野球部にとってこの負けがどういう意味を持つのかを、斎藤智也監督に伺いました。

斎藤監督は「勝ちにこだわってきたチームが忘れていた大切なものを、この敗戦は教えてくれました。負けたチームへの思いやりや尊敬の念を。

相手を敬い、強さと優しさと思いやり兼ね備えたチームを作っていきます」と。

来年春選抜につながる秋の東北大会(岩手県で開催)には、福島県からは日大東北高校、須賀川高校、聖光学院高校の3校が出場します。