その他

第609話 青春時代

 

 
ラジオ福島開局60周年記念「南こうせつ・伊勢正三スペシャルコンサート2013~ひめ風」が9月29日(日曜)、郡山市の市民文化センターで行われ、2000人の観客が時代を彩った名曲の数々に酔しれました。

神田川、22才の別れ、なごり雪、などが披露されると、感極まってハンカチで涙を拭く観客の姿も見られ、一瞬のうちに青春時代にタイムスリップしてしまったようです。

アンコールのラストは「おもかげ色の空」。

会場とステージが一体となっての大合唱に、市民文化センターが感動に包まれました。

最後は、出演者全員が肩を組んで観客に向かって頭を下げ、南こうせつさんが「福島の皆さん、頑張ろう!東北魂を見せてやろう!」とシュプレヒコールを繰り返し、幕を閉じました。

震災から2年半、私達はたくさんの音楽に励まされ、癒されてきました。

音楽の力を改めて実感したコンサートでした。

第608話 拝啓モニタリングポスト様

 
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自宅近くの公園に鎮座ましますモニタリングポスト様。何時も放射線の正しい情報を住民に提供してくださいまして、まことにありがとうございます。

今日は、1時間あたり、0・159マイクロシーベルトを示していましたが、これからどうなるかについて、あなた様から全く意思表示がないため、住民の間からは何かお供え物でもした方がよいのではないか、などの話も持ち上がっています。

お陰様で、この公園は住宅地より早く除染が終了し、「順番が違うのではないか!」などという住民の反発をよそに、安全で安心な憩いの場とともに、子供達の運動場を整備してくださった事には感謝の言葉もありません。

中間貯蔵施設や仮置き場が決まっていない為、除染した汚染土は公園敷地内に深さ2メートルほどの巨大な穴を掘り、プラスチックケース50個に詰めた土をプラスチックケースごと埋めました。

その上には、砂が敷き詰められた為、走るとかなり負荷がかかる運動場となりました。この為、野球やサッカー、陸上競技等で使われる事が無くなり、ケガをする子供がいなくなりました。

安全第一は嬉しいかぎりです。

グラウンドは、御覧のように、雑草が生き生きと伸びて、命の輝きに溢れています。

モニタリングポスト様にはこれからも、住民の不安に寄り添いながら、たまに散歩に訪れる高齢者の皆様の「なんだこれ?真ん中に赤く数字がでてんだけんども、時計かな?」等という素朴な疑問とお付き合いして頂きたいと思っています。

前から思っていましたが、モニタリングポスト様は夜はお休みになる時間が早いのですね。いつも7時には、電気も消えていますが、できれば24時間体制で放射線を測定して頂けないでしょうか。

ご検討頂ければ、幸いです。

第607話 秋の気配

 
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10月に入り、身近な所にも、秋を感じるようになりました。

色づきはじめた桜の葉、ほおずきのオレンジの袋、そして鶏頭の花。

ほおずき、鷄頭の花が咲いているのは、再生・復活した団地内の花壇です。

震災前は、20年かけて地元のお年寄り達が、丹精込めて作った花壇でしたが、除染の名の下に全て更地になりました。

あれから3ヶ月、お年寄りの有志が立ち上がり、あの頃の10分の1の規模ですが、花壇が完成し地域の人達の心を癒してくれています。

復興花壇のリーダー、76歳の男性は「ショベルカーで花や木を根こそぎ撤去された時は怒りと悲しみでイッパイだった。子供達の為の除染だとは分かっていたが、花壇の中に子供達が入るわけでもないので、なんで、そこまでやるのか理解できなかった。でも、気持 ちを切り替え、子供達の笑顔と自分達の生き甲斐の為に、新しい花壇を作った。仲間も高齢化が進み、どこまで手入れができるかわからないが、最後の一人になってもこの花壇を守っていく。震災に負けたくないから」と決意を語ってくれました。

第606話 市民会館建設

 

 
10月7日(月曜日)に福島県相馬市の市民会館が竣工します。純和風の趣のある建物です。

総工費は、19億円。
納得です。

当日は、ミュージシャンの渡辺貞夫さんがコンサートを開き、柿落としに花を添えます。

因みに、南相馬市の市民会館の総工費は34億円。

白河市に至っては80億円です。

どうして、そんなにかかる、いや、かける必要があるんでしょうか。

理解できません。

第605話 横綱の責任

 
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横綱・白鵬関4連覇!27回目の優勝おめでとうございます。

今年、相馬市で行われた復興土俵入りで、インタビューさせて頂き、横綱の温かい人間性と、強い責任感に触れ、感動したことを覚えています。

あの時のインタビューで、このあとの目標を伺ったところ、「秋場所で優勝し、福島の皆さんと一緒に、喜びを分かちあいたい」とおっしゃっていたのを忘れません。

横綱になって、1度も休んでいない白鵬関。

その強靭な精神と肉体を支えているのは、横綱としての自覚と責任にほかなりません。

大関・稀勢の里関との激闘を物語る左目の傷を「勲章」と言い切る横綱白鵬関の右目は、優しく微笑んでいました。