二本松市

第197話 歓喜♪

 

桜咲く。

★鈴木祐花(ゆうか)さんの事。

二本松出身の全盲の大学生・鈴木祐花さん(22)歳が、県職員採用試験に合格した。

祐花さんは、福島県立盲学校を卒業後、社会福祉を学ぶ為に、大阪にある四天王寺大学人文社会学部に進んだ。

明るく前向きな性格から、多くの友達ができ、学校だけでなく地域の仲間達もサポートしてくれた。

そこには二本松を離れ、4年間生活を共にした、母親の存在も忘れてはならない。

また、祐花さんが点字で公務員試験を受けられるように支援活動を行った、県視覚障害者協議会の戸田博己(60)さんの存在も欠かせない。

何故ならば、東北6県で点字での県職員採用試験が実施されていなかったのは福島県だけだったから。

久し振りに話した祐花さんのイントネーションは、すっかり関西弁だった。

★鈴木祐花さんには、2月2日(土曜日)・明日午後0時45分からから電話でお話を伺う。

第108話 浪江中文化祭

 

12月2日(日曜日)午後5時から、ラジオNIKKEI で「浪江中文化祭」を放送します。

60分番組です。

警戒区域となっている浪江町にある浪江中は、現在二本松市東和針道の廃校になった小学校にあります。

震災前は450人いた生徒は今、49人。

10月28日(日曜日)に文化祭を開催しました。

49人が心一つに、感謝の気持ちを全面に出しての文化祭は、感動的でした。

この番組は、ラジオ福島で11月5日(月曜日)に放送したものの再放送です。

ぜひ、お聴き下さい。

月曜日の夜7時から放送する「月曜Monday ( もんだい)夜はこれから)は、ユーストリームを通して、音声と影像を世界中に発信。

県外の方は、パソコンかスマホでお聴きを。
 

月曜Monday 夜はこれから(11月5日)
http://www.ustream.tv/recorded/26732914
 

第101話 ふくしま・きずな物語

 
「きずな」をテーマにした作文・エッセイの表彰式が今日、二本松市で行われました。

その内の4作品を、私が朗読しました。

どれも感動的な作文で、震災から多くの人達に支えながら生きてきた「感謝」の思いにあふれていました。

3000通にも及ぶ作文・エッセイの応募作品の中で、堂々の最優秀賞に輝いたのは、南相馬市立原町第二小学校2年生の大槻虎聖(おおつきとらきよ)くんの「ふくしまのたからもの」でした。

虎聖くんは震災後、南相馬市から福島市に避難してきました。

そこでの不安と、友達への感謝の気持ちを素直に表現していました。

何回読んでも、涙があふれました。

以下、全文を紹介します。
「最優秀賞」 ふくしまのたからもの 大槻虎聖

★僕は、3月11日の震災で、福島市に避難してきました。そして、福島市の野田小学校に入学しました。

本当は、仲良しのレオくんと、はるくんと一緒に、原町第二小学校に行くはずでした。でも、みんなバラバラになってしまいました。

入学式の日、僕は、とても不安で泣いてしまいました。お父さんとお母さんはいたけど、友達が一人もいなくて、さみしくなりました。

担任の先生が、「大丈夫、大丈夫」と言ってくれました。嬉かったです。

次の日の朝も、僕は不安でした。校門まで、お母さんが送ってくれました。涙が出そうだったけど、お母さんに、「とら、行くしかないよ。この学校に行くしかないんだから」と言われたので、気合いを入れて行きました。

ドキドキしながら、教室に入りました。前の席の友達が話しかけてくれました。

気がついたら、友達がいっぱいできました。毎日、学校に行くのが楽しかったです。

となりのクラスの先生達も、「とらちゃん、とらちゃん」と言って、話しかけてくれました。

みんな優しくて、面白くて、僕は、野田小学校に入って良かったなと思いました。

体育館で友達と、鬼ごっこをしたり、どっちボールをしたことが一番の思いでです。大好きな友達がいたから、家族がバラバラになっても、福島で楽しく元気もりもりでいれたのかなと思います。

原町に帰ることになって、先生がお別れ会をやってくれました。また、僕は泣きました。友達も泣いていました。ありがとうって思いました。さよならするのはさみしいけど、みんなが手紙をくれて、とても嬉しかったです。

僕の大事なたからものです。

(大槻虎聖)

虎聖くんのたからものは友達からの手紙でした。福島県のたからものは、虎聖くんだと思いました。

第69話 頑張れ浪江中学校②

 

★10月22日(月曜日)の「月曜Monday (もんだい)夜はこれから」は「頑張れ浪江中学校!」をテーマに放送しました。

警戒区域の中にある浪江中学校は現在、二本松市東和針道にあります。

震災前は400人を越えていた生徒数でしたが、現在は、1年生が7名、2年生が22名、3年生が20名の合わせて49名です。

その浪江中学校では今度の日曜日・28日、文化祭「秋桜祭」を開催します。(誰でも入れます)

二本松市東和針道に開校して2回目の文化祭ですが、昨年以上に盛り上げようと、生徒会を中心に頑張っています。

今年度は、全校生徒で取り組むビッグアート、全校合唱、よさこいをメインに、発表や展示があります。(浪江焼きそばも出るよ)

震災前の浪江中学校では、クラスで取り組む合唱コンクールや、学年ごとの企画がありましたが、、人数が少なくなった為、全校生徒で取り組むものが増えました。

全校生徒49人がひとつになって、文化祭の成功に向け、積極的に取り組んでいます。

★スタジオには、浪江中学校生徒会長の 山本幸輝くん。

文化祭「秋桜祭」実行委員長の山田なつさん。

文化祭担当の門馬徳夫先生の3人を迎えて、浪江中学校文化祭「秋桜祭」をPR するとともに、故郷への思い、将来の夢を聞きました。

★そして28日(日曜)の浪江中文化祭にスペシャルゲストとして出演する、「みやぎびっきの会」の小柴大造さんとラジオパーソナリティーの小川もこさんの2人が駆けつけ、浪江中学校にエールを送ってくれました。

「びっき」とは、東北地方の方言てカエルのこと。

ふるさとに「帰る」修理して元に「返る」の意味と、地元のオタマジャクシ達を育てようとの思いがある。

「みやぎびっきの会」では、復興支援ソングの「虹を架けよう」の福島バージョンを制作し、「秋桜祭」で披露することになっています。(月曜Monday の放送中に「福島バージョン」を初披露してくれました。感動的でした)

小柴大造さんと小川もこさんには、浪江中学校への支援の経緯や、それを支える思いを伺いました。

★浪江中の二人に将来の夢を聞きました。

生徒会長の山本幸輝くんは、「高校受験を控え、父の希望と自分の 希望が一致しないのが、悩みの種。将来は家業の建設業を継いで、故郷浪江の復興に関わりたい」と語ってくれました。

文化祭実行委員長の山田なつさんは、「高校は双葉高校に進学して、将来は警察官になり、福島の治安維持をはじめ、住民が安心して住める故郷を作りたい」と夢を話してくれました。

二人とも福島の復興・復旧の為に、何か役に立ちたいと思っているようです。

嬉しいかぎりです!

これを聞いてゲストの小柴大造さんと小川もこさんは、「福島の子供達の前向きな姿に感動しました。28日(日曜)文化祭当日、復興支援ソング「虹を架けよう・福島バージョン」を生徒達と一緒に歌うのが本当に楽しみです。文化祭に来てくれた人達(家族や先生・地域の皆さん)に感謝の気持ちを伝えられるようなステージにしましょう」と熱いメッセージを送ってくれました。

浪江中文化祭「秋桜祭」は、今度の日曜28日午前9時からスタートです。

何と、アンガールズも登場します。

楽しみですね。

震災に負けないで、夢に向かって頑張っている子供達の真っ直ぐな心を、是非応援して下さい。

写真は、浪江中の山本幸輝生徒会長と山田なつ文化祭実行委員長、そして小柴大造さんと小川もこさんです。

平成24年10月23日

大和田 新