二本松市

第664話 二本松少年隊

 
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菊人形で最も美しく悲しいのが、二本松少年隊だ。

二本松少年隊

慶応4年(1868)7月の戊辰戦争の最中、二本松藩大半の兵力が官軍を迎え撃つべく出陣し、城内は空虚同然だった。

この緊迫した状況の下、少年たちの出陣嘆願の熱意に、藩主は止むなく出陣の許可を与え、13歳から17歳までの少年62名が出陣、7月29日、城内の要衝・大壇口では隊長の木村銃太郎率いる少年25名が果敢に戦ったが、正午頃二本松城は炎上し落城した。

第663話 百花繚乱~二本松菊人形

 
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恒例の二本松の菊人形展が、二本松市霞ヶ城公園で開催されている。期間は11月17日まで。入場料は大人500円。

今年のテーマは「大河ドラマ八重の桜」。

見事な菊の大輪に声も出ない。

八重を包む華やかな菊とは反対に、城を守る為に戦い散っていった二本松少年隊の姿に涙が止まらない。

一本の茎から千の花を咲かせるその技に言葉もない。

「菊作り、菊見るときは、陰の人」

製作者の努力に、ただただ感動。

第644話 杉乃屋

 
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五星山展の帰りに浪江町から避難してきた「杉乃屋」へ寄った。

場所は、大山忠作美術館のある二本松駅前の市民交流センターの1階。

私がカツ丼、妻がなみえ焼きそばを注文した。

味の良さとボリュームにいつも圧倒される。

驚いたのは、私の色紙の横にペギー葉山さんのサインが置かれていた。

杉乃屋さんの奥さんが言った。「実は今日、ペギー葉山さんが五星山展を見にきた帰りに寄ってくれたのよ。ペギーさんと大山忠作さんの娘さんの一色采子さんが友達で、その関係でわざわざ東京から来てくれたみたい。ラーメンを食べて帰ったわ」と嬉しそうに話してくれた。

「奥さん、俺のサインは目立たない所へ置いてよ。恥ずかしいからさ」と言うと、杉乃屋のご主人が口をはさんだ。

「あんたのサインは魔除けの御札だと思ってんだ。だから、一番前さ置 いてだかんね」と、またまた、豪快に笑われて終わってしまった。

まあ、いいか。

五星山展の帰りには、杉乃屋へ。

第642話 五星山展

 
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二本松市駅前の市民交流センター3階の大山忠作美術館で「五星山展」が開かれている。

五星山とは、名前に山がつく東山魁夷・高山辰雄・平山郁夫・加山又造・大山忠作の五人の文化勲章受章画伯で、その作品35点が展示されている。

五星山展実行委員長で大山忠作画伯の娘で女優の一色菜子さんは「2011年3月11日の東日本大震災、私達日本人は未曾有の災害に見舞われました。ことに福島県にあっては、原発事故の影響で、今なお、震災の収束には至っていません。

そのような中、時代、団体を越えて「山」のつく現代日本画の巨匠達の作品を一同に集め、多くの方々に作品を見ていただくことで、強い感動と日本人としての誇りと希望を抱いていただければ幸いです」と話してく れた。

会場に一色菜子さんがいる時は、一色さんが作品の1点々を説明してくれる。

今日はたまたま、その日だっだ。

ラッキー!

第565話  二本松少年隊物語

 
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不覚にも一冊の本を読んで泣いてしまいました。

それも、漫画で。

二本松少年隊物語「霞の天地」。

私の感想文は余りにも感情的になりそうなので、原作者の東雲さくら(しののめ)さんの後書きを
紹介します。

戊辰戦争によって引き起こされた悲劇の中で、会津藩の白虎隊の話は有名ですが、白虎隊よりも幼い子供達までが出陣し、戦いの中で命を落とした二本松少年隊については、まだまだ余り知られていません。

戊辰戦争では31藩が奥羽越列藩同盟を結成して新政府軍に抗いましたが、その中でも藩を挙げて
最後まで戦ったのは、討伐の当事者であった会津藩と庄内藩を除いて、二本松藩と長岡藩だけだったといっても過言ではないでしょう。

外様大名である二本松藩が、戊辰戦争を全力で戦ったのは、ひとえに理不尽に討 たれようとしている会津藩への義、東北諸藩一丸となって新政府に対抗しようとした同盟への義であったと思っています。

幼い子供達まで戦場に向かわせた二本松藩の選択は決して正しかったとは言えませんが、幼いながらも必死に戦った少年達がいた事を、ぜひもっと多くの人達に知ってもらいたいと思います。

激戦を生き延びて会津や米沢に落ち延びていった少年達や、敵兵からも賞賛を受ける程勇猛果敢に戦った藩士達、たくさんのドラマが埋もれています。

二本松の街は静かですが、その中に郷土の歴史を大切にしている心が感じられ、私は二本松の街が大好きです。

東雲さくら

二本松少年隊物語「霞の天地」は幻冬舎コミックスから発行されています。

9月9日(月)二 本松御苑で「霞の天地」発刊記念の集いが開かれます。

この集いに参加する地元和菓子屋の専務・日夏幸男さんに当日の夜8時30分にお話を伺います。