第66話 軌跡のピアノとさとうきび畑の寺島夕紗子さんのコンサート

 

「さとうきび畑こんさあとin いわき」

★「ざわわ、ざわわ、ざわわ」でお馴染みの反戦歌「さとうきび畑」を歌うソプラノ歌手、寺島夕紗子さんと豊間中の「軌跡のピアノ」のコンサートが、10月13日(土曜日)午後5時から、いわき市小名浜大原の「イタリアンレストランdon 3」で行われた。

ゲストシンガーのソプラノ歌手・寺島夕紗子さんの亡くなったお父様(寺島尚彦氏)が「さとうきび畑」を作詞・作曲した。

沖縄本土復帰から40年の今年4月、寺島夕紗子さんは米軍が最初に上陸した激戦の地、沖縄県読谷村(よみたんそん)に「さとうきび畑」の歌碑を建立した。

平和への願いを込めて

寺島夕紗子さんに、いわき市薄磯の豊間中学校の軌跡のピアノの話をしたところ、「ぜひそのピアノで歌わせてほしい」との申し出があり、今回のコンサートが実現した。

会場のレストランdon 3には、豊間中のピアノに縁のある50人が無料招待され、寺島夕紗子さんの澄んだ伸びやかな歌声と、調律師の遠藤洋さんが懸命に復活させた豊間中のピアノのコラボレーションを満喫した。

また、寺島夕紗子さんのコンサートの前には、今年豊間中学校を卒業した5人の高校生と在校生、かつて豊間中に在任していた2人の教師の8人が豊間中の校歌を歌った。

奇跡のピアノで歌った寺島夕紗子さんは、「このピアノの生命力の強さに感動しました。ピアノを修理した調律師の遠藤洋さんに心から感謝するとともに、これからもこのピアノが多くのアーティストの演奏を通し、復興へのメロディーを奏でてくれる事を願っています」と語った。

★豊間中前生徒会長で、いわき光洋高校1年生の吉田碧葉さんは「久し振りにピアノに会えて嬉しかった。また、仲間と先生と校歌が歌えて、ちょっぴり涙が出た。ピアノを見て、辛かったあの頃を思い出したけど、仲間が皆な元気に頑張っているんで、私も頑張ろうと思った」と話してくれた。

碧葉さんの将来の夢は看護師になること。

震災直後、傷ついた人を見て、医療行為の手伝いが出来なかった自分が情けなかったという。

碧葉さんは震災から復活した母校のピアノに手を置いて、自らの夢の実現を誓っていた。

当日のコンサートの模様は、10月29日(月曜日)午後7時から放送の「月曜Monday (もんだい)夜はこれから」で放送する予定。

 
月曜日の夜7時から放送する「月曜Monday ( もんだい)夜はこれから)は、ユーストリームを通して、音声と影像を世界中に発信。

県外の方は、パソコンかスマホでお聴きを。
 

月曜Monday 夜はこれから(10月29日)
http://www.ustream.tv/recorded/26517280