第655話 頑張れ純平
全盲のマラソンランナー・福島市の星純平さん(37)が、須賀川市で開催される「円谷幸吉記念マラソン」のハーフの部に出場する。
目標は82分。ハーフを82分で走れば、夢のフルマラソン3時間切り(サブスリー)どころか、2時間50分が見えてくる。
その先に見えてくるのは、夢、希望、未来への挑戦。
私は勝手に「純平さん、リオのパラリンピックに連れて行ってよ!その次は、東京だよ」と1人で盛り上がっている。
星純平さんの伴走者は、須賀川出身の加藤雅士さん(自衛隊)。
加藤さんは昨年のこの大会のハーフで優勝している。
加藤さんは言う「お天気は雨、スリップに注意して走ります。地元の円谷マラソンで、純平さんの伴走ができる事に、誇りと喜びと責任 を感じています」と。
その横で純平さんが静かに微笑んだ。
2人の間を繋ぐのは「赤い犬の首輪」。これを純平さんは「絆」と呼んでいる。絆の距離は、長すぎても短すぎてもいけない。
スタート時間は9時10分。後10分だ。
頑張れ純平、宜しく加藤さん。
スタート前に、須賀川市の橋本市長と記念写真を撮った。