第608話 拝啓モニタリングポスト様

 
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自宅近くの公園に鎮座ましますモニタリングポスト様。何時も放射線の正しい情報を住民に提供してくださいまして、まことにありがとうございます。

今日は、1時間あたり、0・159マイクロシーベルトを示していましたが、これからどうなるかについて、あなた様から全く意思表示がないため、住民の間からは何かお供え物でもした方がよいのではないか、などの話も持ち上がっています。

お陰様で、この公園は住宅地より早く除染が終了し、「順番が違うのではないか!」などという住民の反発をよそに、安全で安心な憩いの場とともに、子供達の運動場を整備してくださった事には感謝の言葉もありません。

中間貯蔵施設や仮置き場が決まっていない為、除染した汚染土は公園敷地内に深さ2メートルほどの巨大な穴を掘り、プラスチックケース50個に詰めた土をプラスチックケースごと埋めました。

その上には、砂が敷き詰められた為、走るとかなり負荷がかかる運動場となりました。この為、野球やサッカー、陸上競技等で使われる事が無くなり、ケガをする子供がいなくなりました。

安全第一は嬉しいかぎりです。

グラウンドは、御覧のように、雑草が生き生きと伸びて、命の輝きに溢れています。

モニタリングポスト様にはこれからも、住民の不安に寄り添いながら、たまに散歩に訪れる高齢者の皆様の「なんだこれ?真ん中に赤く数字がでてんだけんども、時計かな?」等という素朴な疑問とお付き合いして頂きたいと思っています。

前から思っていましたが、モニタリングポスト様は夜はお休みになる時間が早いのですね。いつも7時には、電気も消えていますが、できれば24時間体制で放射線を測定して頂けないでしょうか。

ご検討頂ければ、幸いです。