第538話  請戸小学校の52分①

 
DSC_0534
 
DSC_0586
 
DSC_0591
 
今年の4月1日に警戒区域が解除された浪江町。

140人が亡くなり、今も30人が行方不明となっている請戸地区は、漁業を中心に太平洋の恵みと共に生きてきた。

海沿いに立つ請戸小学校は、1階は津波で破壊されたが、奇跡的に2階部分が残っている。各教室の時計は3時38分をさしたまま。そこには生死を決めた運命の52分間があった。

地震発生直後、近隣の住民が「この地震は普通じゃない。津波がくる。子供達を避難させろ」と学校に集まった。校長は直ぐに避難を決めた。西の空は赤く燃え、東の太平洋は黒い雲に覆われていた。

地震発生時、すでに下校していた1年生11人を除く2年生から6年生までの83人が校舎にいた。

校長と教頭が学 校に残り、13人の教師は6年生を先頭に、災害時の避難場所に指定されていた学校から西へ1・5キロ離れた大平山を目指した。生徒の列に等間隔で教師が入り、大きな声で情報を伝達しながら歩き始めた。車椅子の児童もいた。

大津波が請戸の町を飲み込むのに、あと40分と迫っていた。

結果、請戸小学校は一人の犠牲者も出さなかった。

子供達の命を救った避難行動について、当時の請戸小学校の教師・田中和美さん、佐藤信一さん、石川美代子さんの3人に話を聞いた。

放送は、8月26日(月曜日)夜7時から。

県外の方はパソコンかスマホでどうぞ。
 

『月曜Monday 夜はこれから!』(ラジオ福島)
【ustream】 月曜 19:00~20:50
 http://www.ustream.tv/channel/rfc-radio
【facebook】
 https://www.facebook.com/Monday1458