第480話  ありがとうボランティア

 
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南相馬市小高区村上海岸に続く道。

三台のボランティアの車に遭遇した。

No.プレートを見ると、神戸、千葉、富山。県外からの復興ボランティアの皆さんだ。

それぞれが、個人の意思と使命感で集まってくれた。

道の駅南相馬の駐車場に寝泊まりし、南相馬市ボランティアセンターの指示で活動している。

神戸から来た男性は、18年前の阪神淡路大震災を経験した。「あの時神戸は、全国から支援してもらった。今度は俺達が恩を返す時」と話してくれた。

キャンピングカーを改造した災害復旧車輌の前に立ち、お決まりのマスクとサングラス、帽子をかぶり記念写真に応じてくれた。

千葉No.の軽トラックの2人は、1ヶ月間にわたりボランティアに入っている。

富山No.のワンボックスカーの男性は高台を指差し、「あの辺りの家まで流されたのにはビックリした。あらためて津波の被害の大きさに驚いた。一人の力は小さいけど、たくさんの力を結集して福島 を復興させよう」と話してくれた。

ボランティアは自己完結が条件。

交通費も宿泊費も食事代も時腹。

それでも、こうやって、福島の為に汗を流しに来てくれる。

握手をして「ありがとうございます」と言って、頭を下げる事しかできなかったが、その後、久し振りに嬉しい涙を流す事ができた。

全国からのご支援、本当にありがとうございます。