第451話 あの日この会場に
2011年3月11日(金)午後2時46分、マグニチュード9の大地震が東北を襲った。
その時私は、福島市飯坂町の飯坂ホテル聚楽のイベント会場にいた。
お客様450名の前で歌謡ショーの司会をしていた。
今日6月19日(水)、2年3ヶ月振りに同じ会場でマイクを握った。
200人のお客様に聞いた「あの日、私と一緒にこの会場にいた方はいらっしゃいますか」
11人の方の手が挙がった。
あの日の恐怖を一緒に乗り越えてくれた人が、同じ会場に11人もいる事に、胸が熱くなった。
止まらない揺れの中で、「どんなに大きな揺れでも1分程度で収まります。落ち着いて、その場を離れずに、頭を守って下さい」そう懸命に話し続けていた。
しかし 揺れは2分30秒続いた。
途中停電で、会場は真っ暗になり、マイクも使えなかった。
シャンデリアが落ち、時折悲鳴が会場を包んだ。
揺れが収まり、ホテル聚楽のスタッフの的確な判断と誘導で、450人はスムーズに安全な場所に避難することができた。
怪我人は0だった。
今日のメインゲスト「コント山口君と竹田君」の
抱腹絶倒のステージにあの日を忘れて、久し振りに笑う事ができた。
2013年6月20日 | 福島市