第435話  杉乃屋さん

 
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原発事故の影響で浪江町から二本松市に避難し、JR 二本松駅前で店を再開した「杉乃屋」さん。

11時30分には店内は満席。40分待ちで、ようやく席に着いた。

店の外の椅子には、10人がメニューを見ながら待っている。

客のほとんどが、「なみえ焼そば」を注文。私の隣の客は、「杉乃屋」のなみえ焼そばを食べたくて、100キロ離れたいわき市から来たという。

美味しそうに完食した後、「また来るよ。お互いに頑張ろうね」と言って、店をあとにした。

杉乃屋は、離れ離れになっている浪江町の住民の、心の故郷になっている。