第36話 高校野球東北大会

 

明日から福島市の2球場で、秋季高校野球東北大会が開幕する。

福島県からは、①聖光学院高校、②白河高校、③光南高校の3校が出場。

来年春の選抜出場をかけ、熱戦が展開される。

来年は特別に、東北から3校が出場する。

さらに、この秋季大会の優勝校が神宮大会で優勝し、21世紀枠に1校選ばれると、来年の選抜に東北から5校が出場することになる。

これはすごい!

あり得ない事を現実にする力が高校生にはある。

期待しよう。

聖光学院高校野球部の横山部長に、大会への意気込みを聞いた。

「このチームは、自分達が弱い事を認識してから強くなろうと努力するようになった。
先ずは一戦必勝で行くだけ。結果は後からついてくる」

「被災地の学校ではあるけれど、震災を背負って戦うとか、そんな不遜な考えはない。

ただ今年の2年生には本当に頑張って欲しい。

彼はら震災の時、中学3年生だった。

原発事故を受けて、入学をためらったはず。

しかし、ここにいる2年生は、命がけで親を説得して聖光学院に入学してくれた。

彼らの夢の実現の為に、我々コーチやスタッフが何をすべきかをしっかり肝に命じて、チームを作って行く」と。

弱さを認識して、強くなることに目覚めた、新生聖光学院高校野球部の戦いから目が離せない。