第312話  浪江町請戸⑥

 
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2013年4月1日(月曜日)レポート⑥

浪江町で最も津波の被害が大きかった、浪江町沿岸部請戸地区。

140人が犠牲になり、今も10人が行方不明となっている。

請戸出身のシンガーソングライターの門馬よし彦さんの自宅を訪ねた。

門馬さんの自宅は、海まで30秒。基礎を残して全てを流された。

家族は無事だったが、親戚や友人を失った。

基礎の上に立ち、あの日の事を坦々と語ってくれた。

その後、請戸港の市場の前で、門馬よし彦さんは震災後作った「願い」を歌った。

「♪夢であればいいと、毎日目を閉じるよ~」

門馬さんは、震災後直ぐに友達を 捜しに請戸に入ったが、大量の瓦礫に阻まれて発見する事は出来なかった。

原発事故後、自衛隊も警察も、やむを得ず撤退していった事に悔しさをにじませる。

「原発事故さえ、なかったら」

この言葉をこの日、浪江町の住民から何回聞いただろう。

★門馬よし彦さんの名曲「願い」は、インターネットのYouTubeで配信中。

「ラジオ福島願い」で検索を。