第286話 情けない

 

 
紛糾した今日の、2月県議会の総括審査会。

東京電力福島第一原子力発電所の冷却システムトラブルで、事故発生から45分後に東京電力から福島県に連絡が入った。

にもかかわらず・・・・

その後の県の対応の悪さについて、自民党(双葉郡選出)の吉田栄光県議会議員が県の対応を質した。

吉田栄光議員の質問は「東電から連絡が入った後、県は災害対策本部を開いたのか」

知事の答弁「招集していない」

吉田栄光議員の質問「県職員をサイトに派遣したのか」

知事の答弁「サイトに派遣していない」

質問に立った吉田栄光議員 に議会終了後、話を聞いた。

「なぜ、このような質問をしたのですか」

吉田栄光議員は「マスコミは、東電からの情報が遅かった。停電はネズミが原因だ、ばかり言っているが、本質はそんな事じゃない。

県も東電も危機管理体制が未熟で、情報が何のために、誰のために必要なのかを認識していない。

広域自治体である福島県は、東電からの情報を直ちに基礎自治体に伝達しなければならない。

なぜならば、基礎自治体には放射線の専門家はいない。そんな人を雇う経費がない。

だから、放射線専門家を有する福島県が、基礎自治体に情報を流すとともに、適切なアドバイスを行わなければならない。

それをしない福島県や東電には、危機管理体制そのものが欠落しているとしか思えない。

県に は、改めて新しい危機管理体制の構築を強く望む為」と語ってくれた。

そして最後に、

「知事は判ってくれたかな」と呟いた。