第28話 じゃんがら念仏踊り

 

郡山中田町の柳橋歌舞伎で、いわき海星高校の生徒が「じゃんがら念仏踊り」を披露しました。

いわき海星高校は、津波で二人の生徒が犠牲になりました。

二人とも家族を助けに戻って流されました。

その一人、工藤盛人くん(当時2年生)は、自宅にいるお婆ちゃんを助けに戻って犠牲になりました。

しかし工藤くんは、自宅に戻る前に、道に迷い困り果てていた、在宅介護スタッフを助け、介護を受けているお年寄りと介護スタッフの3人を高台に避難させて、命を救いました。

自らも担架を持って。

彼の勇気と判断力は、後世に語り継いでいくものだと思っています。

いわき海星高校では、亡くなった二人の仲間の鎮魂といわきの復興の為に、じゃんがら念仏踊りを有志によって披露するようになりました。

この話を福島県の内堀副知事にしましたら、感激していました。

今、いわき海星高校の海洋学部の生徒は遠洋航海に出ています。

大きな被害をもたらした津波は海から来ました。

しかし、彼らは海を恨んでいません。

海と伴に生きようとしています。

だから、いわき海星高校に「防災学部」を作り、日本1の防災スペシャリストを育てていかなければならないと思っています。

福島県の未来の為に。

内堀副知事は言いました。「防災教育は、まんべんなくなくやる」と。

まんべんなくやると言うことは、やらないと言うことです。

いわき海星高校のトイレは未だ仮設です。

暑つかった夏。

女子生徒が可哀想だとおまいませんか?

いつまで仮設トイレを続けるのですか。