第277話 昭和記念公園盲人マラソン大会結果報告

 

 
福島市の全盲のマラソンランナー、星純平さんが昨日立川市で行われた、20キロの部で優勝しました。

星純平さんは、フルマラソンを3時間を切る、サブスリーを目標に頑張っています。

星純平さんからメールが届きました。ぜひ、お読み下さい。 

視覚障がい者ランナーの星純平です。

日頃は、ラジオ福島をお聞きの多くの皆様から応援をいただきまして、誠にありがとうございます。

視覚障害者となり、閉鎖的な日々を送る中、多くの方々のご支援を頂く事で、マラソンと言う世界を体感しています。

ただの一市民視覚障害者ランナーと思って走ってきましたが、ラジオ福島の大和田さんとの出会いで、ラジオ番組にて熱意を持って取り上げて頂きました。

その影響によって、多くの方々から応援をしてもらう事になりまして、心から感謝しています。

 お陰様で、マラソンを始めてからは、光を失い、気持ちを閉ざす日常から少し解放されたような喜びを実感する今日この頃です。

自分自身の運命と戦う一つの形として今、マラソンと向き合ってゆきたいと思っています。

今後とも、温かいご声を宜しくお願い致します。

 3月17日に東京都立川市で開催されました、「昭和記念公園盲人マラソン大会」に出場してきました。

種目は20kmマラソンです。

伴走をしてくださったのは東京都の、木田哲治(39)さんです。

木田さんは、市民ランナーで、フルマラソン:2時間28分と言う驚異的な実績を持った、尊敬するランナーです。

そして、僕のフルマラソンベストタイム時の伴走者でもあります。

来月に出場を控えています、国際盲人マラソン大会・霞ヶ浦でも、伴走を
引き受けてくれている頼もしいランナーです。

開催地の立川市は、フ ライングの夏がやってきたかのような晴天で気温は高め、無風でした。

木田さんには、「2~3kmまでスローペースだったら、少しの間だけでもトップを走らせてください」と、お願いしました。

「霞ヶ浦にも、刺激になってよいかもしれませんね」と、木田さん。

そして、スタート後、500mほどで、なんとトップに立ってしまったのです。

あまりにも、予想していなかった展開に興奮と動揺でペースがつかめず、3kで抜かれてしまいました。

その後、なんとか落ち着きを取り戻し、8kmで再びトップに。

トップを走ると言うのは沿道からの応援も凄まじく、動揺を抑える事ができませんでした。

そこに、「トップは無様な走りは見せられませんよ。」と、木田さんが檄をく れ、プレッシャーは高まりまりました。

ゴールまで1km。苦しさを支えてくれるかのようにご支援いただきました方々の激励の声が聞こえてきました。

感謝を走りで報いたい一心でゴールに突っ込みました。

そして、初のゴールテープをこの胸で切る事ができました。

視力を失って、あの暗い日々からこんな喜びを迎えられるなんて、まったく想像もしていない瞬間でした。

ご支援いただきました方々に結果を報告しました。その中で、昨年、南相馬市「野馬追いの里マラソン」にて、伴走をしてくださいました佐藤敦之選手から、「おめでとうございます。来月の霞ヶ浦に弾みがつく結果ですね。頑張ってください」
と、激励の言葉をいただきました。

本大会も、伴走をして 下さいました木田 哲治さんをはじめ、多くの方々のご支援により、走らせていただきました事、心より感謝申し上げます。

引き続きのご支援ご声援をよろしくお願いいたします。

星 純平