第259話 カンニング竹山さんといわき海星高校

 

 
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2011年12月12日(月曜日)。

カンニング竹山さんといわき市沿岸部を回った。

県内の高校で唯一、津波の被害を受けた、いわき海星高校を訪ねた。

津波で破壊された武道場を使い、師走の冷たい風の中、いわき海星高校の有志が「じゃんがら念仏躍り」を披露してくれた。

いわき海星高校では2人の生徒が津波の犠牲になった。

2人とも家族を助けに戻って、津波に流された。

当時の生徒会長の高橋裕基くんが中心となり、友への鎮魂といわきの復興を願って「チームじゃんがら」を結成した。

高橋裕基くんは野球部のエースとして活躍していたが、野球道具は全て流された。

「もう、野球は出来ないと思った」と高橋 くんは当時を振り返る。

震災直後、全国から支援物資が届けられた。

夏の大会に間に合った。

しかし、津波で瓦礫に埋もれたグラウンドは最近まで使用できなかった。

震災による不自由な活動を乗り越え、いわき海星高校は春選抜に出場する。

部員16名が、被災地の夢と希望を背負って、甲子園で堂々と闘う。

頑張れ、いわき海星高校野球部!

「後輩達が夢の舞台に立てる事で胸がいっぱいです。東北の被災地に元気を与えられるような、ハツラツとしたプレーを期待してます」と大学2年生になった高橋裕基くんは話してくれた。