第236話 東京にて

 

東京に向かう新幹線の中です。白河を抜けると、雪は全くありません。

午後5時から新宿のスタジオで、ある映画のナレーションの収録を担当します。

映画のタイトルは「東日本大震災障害者死亡率2倍の真実」。

自らも聾者であり映像作家の早瀬憲太郎監督の作品です。

福島、宮城、岩手の被災地(沿岸部)を細かく取材し、障害者がこの震災をどう乗り越え、乗り越えられなかったかをインタビューをもとに検証したドキュメント映画です。

今日届いたシナリオを、初めて新幹線の中で目を通し、余りにも過酷な現実に言葉もありません。

果たして、映像に合わせてナレーションが出来るか自信がありません。

このような機会を 与えてくれた早瀬憲太郎監督に、心から感謝申しあげます。

間もなく震災から2年。この震災を風化させないためにも、この映画の現実と向きあってきます。