第227話 脱力感

 

★友人からのメールを転送します。

俺の住む団地には集会所があります。今年度は、棟長である俺が、鍵を管理しています。

昨日、「X」という業者から、私に電話がありました。

「県からの委託で、集会所の中と外の放射線量を測定したいので鍵を貸してほしい」というものでした。

さて、最近、悪徳業者の詐欺行為が横行している中、鍵を貸して測定させて、終わったら「はい10万円頂きます」などと言われたら大変と考えるのは俺だけではないと思う。

この測定に関する連絡は県からきていない。

うちの団地は市営。だから集会所も市の管理。
でも市からは、何の連絡もない。

で、県の担当部署に電話をした。それにより「X」という業者に測定業 務の発注がされていることは確認。

さて、ではなぜ県はその連絡を俺によこさなかったのか?

電話口で役人は言った。
「何万とある該当各所にいちいち連絡するのは物理的に無理。だから各市町村にお願いして連絡を入れてもらっている」。

カチーン!ときた。

市に責任の擦り付けか!

はじめから「無理」と結論付けたらやれることもやれないのでは?

これだけ詐欺が横行しているのに、そんなスタンスでは事件も事故も発生するのでは?

これに対し電話口では、
「そうならないために日々色々な方策を講じている」と防衛本能を働かせた。

では、例えばどんな方策なの!と聞いても的確な返事がないので、ホームページのどこを見ても集会所などの放射線量測定 業務を民間企業に委託し進めているというアナウンスはないし、市に周知してくれとお願いしているなら、工程予定を含めて市政だよりなどで周知することも可能だし、方策と言うならあらゆる手だてを講じている気持ちがなきゃ始まらない。

「初めに無理と言ってるようじゃ何もできねーよ」と、言ってあげた。

さてさて、電話を切ってから今度は市に確認。

まず、集会所の管理者の建築住宅課。予想はしていたが「さぁ、そのような連絡もないし、予定も聞いてません」。

なので、市で放射線関係はここで一手に扱っているという部署に電話を回してもらう。
たぶん、放射線対策課。

結論。

そんな話は県から来ていないし、分からない。

ただこの方は「X」という業者 に連絡を入れて、県からの委託を受けどの様に貴社は動いているのかを確認してくれた。

県が嘘を言っているのか、市がおバカさんなのかは分からない。

けど、こんなんじゃ復興は進まないよね。

そう、県の電話口が最後に言っていた。

「実はこういったクレームはたくさん寄せられています」と。

『当たり前だ、バカ野郎!』と、おもいきり叫んでしまった。