第175話 あと少しの支援があれば

 
1月21日の「月曜Monday (もんだい)夜はこれから」はゲストに、福島県点字図書館館長の中村雅彦さんを迎えて、「あと少しの支援があれば」と題してお送りする。
 

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「犠牲をなくすために障害者には、向こう三軒両隣の助け合いが必用だ」と、中村館長は訴える。

中村館長がまとめた著書「あと少しの支援があれば」、それは、東日本大震災・障害者の被災地と避難の記録である。

近所の助けのないまま津波に流された車椅子の男性。放射能から逃げる為に避難所を転々とし、健常者と同じ生活を強いられた視覚障害者。避難所に入れず、1カ月の間車の中で過ごした発達障害者。

東日本大震災で甚大な被害を受けた福島県沿岸部で、中村館長が障害者への取材を通じ、障害者と共に災害を乗り越えて行くヒントを得た。

どうやって津波から逃れたのか、なぜ逃げられなかったのか。避難所ではどんな生活をおくったのか。仮設住宅とはどんなものなのか。

震災以来、多くの障害者に聞き取り調査を行い、中村館長はある結論に至った。

「障害者が災害から無事に逃れるため には、小さな支援が必用だ」。

阪神淡路大震災や新潟を襲った2度の震災の反省が、東日本大震災に全く生かされなかった点に注目し、今後、いつ起こるか分からない災害に対応するため、中村館長は行政に向けて様々な施策を提言する。

障害者とその家族がどうやって災害から生き延びて行くか、また地域住民はどんな支援が出来るか、行政はどんな準備をするべきか。

中村館長の話から、各々にとっての「あと少しの支援」とは何かを考えるきっかけにしてほしい。

月曜日の夜7時から放送する「月曜Monday ( もんだい)夜はこれから)は、ユーストリームを通して、音声と影像を世界中に発信。

県外の方は、パソコンかスマホでお聴きを。
 

月曜Monday 夜はこれから(1月21日)
http://www.ustream.tv/recorded/28695996