第109話 笹原留依子さんに聞く

 

★12月3日(月曜日)夜7時から放送の「月曜Monday (もんだい)夜はこれから」。

 
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今回は、岩手県北上市の復元納棺師・笹原留依子さんをスタジオに迎えてお送りします。

笹原留依子さんは、震災後岩手県沿岸部で遺体を復元したボランティアを続けた復元納棺師です。

その数は、300体を超えています。

笹原さんは、岩手県北上市で納棺業を営んでいます。

遺体を清めてひつぎに納めるのが主な仕事で、事故や災害で傷ついた遺体を、写真を基に復元することもあります。

★震災後、支援物資を満載した自家用車で陸前高田市に入った笹原さんは、遺体安置所で3歳の少女の遺体を目にしました。

髪の毛には藻が巻きつき、砂だらけの顔は黒く変色していました。

その時笹原さんは、「自分なら可愛い顔に戻せるの に・・・・」と思いましたが、遺族の許可がなければ触れることもできません。笹原さんは悔し涙を流しました。

その後笹原さんは、遺体の復元に全力をあげました。遺体の中には、生後10日の赤ちゃんもいました。その隣には母親の棺もありました。

赤ちゃんの顔は原形を留めず、一筋の出血の跡が鼻であることを想像させました。

笹原さんは、赤ちゃんの口を探し、そこから脱脂綿を詰めて頭の形を整え、まるで寝ているような穏やかな顔に修復しました。

赤ちゃんと対面したお父さんは、はじめて、赤ちゃんの名前を呼んで泣きました。

部分的に白骨化した女性もいました。顔だけでなく、手も復元しました。
遺族は、生前に用意していた結婚指輪をはめてあげました。

笹原さんは今、遺族の心のケアのため、医師と連携し毎月「お医者さんのお茶っこクラブ」を開催しています。

言葉ではなくは魂で復元ボランティアを行ってきた笹原さんの活動は、遺族が本当に求めていた支援だと確信しています。

★この日は朝から、笹原留依子さんと被災地(いわき市沿岸部・広野町・楢葉町)を、いわき市在住のフォトジャーナリスト・高橋智裕さんの案内で回ります。

写真は、笹原留依子さんの著書と、今年4月17日、南相馬市北海老地区の高台の墓碑に手を合わせる笹原留依子さん。

12月3日(月曜日)夜7時から放送の「月曜Monday (もんだい)夜はこれ」は、インターネットのユーストリームを通し、音声と映像を世界中に発信します。\(^-^)/

県外の方は、パソコンかスマホでお聴きを。
 

月曜Monday 夜はこれから(12月3日)
http://www.ustream.tv/recorded/27466940