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高浜原発が再稼働した日 被災地福島での研修会が開催されました

category : fukushima, news 2016.2.5 

高浜原発が再稼働した日 被災地福島での研修会が開催されました

震災から2年半後の2013年全国大会の開催地、郡山市磐梯熱海「ユラックス熱海」で
250人を越える皆さんが経営管理者総合研修会に参加されました。この日は、金曜日の研修中から雪がシンシンと降り始め、1日目の研修終了時には、真っ白な雪景色に。真っ白な雪に包まれた研修会でした。高浜原発はそんななかで再び動き始めました。

1日目「仲間の報告・自分らしい暮らし・自分らしい働き」では

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楢葉町避難指示解除後もいわきで暮らす、楢葉結いの里の青木さんと浪江から二本松に避難のコーヒータイム志賀さんが報告しました。会場はお二人の話に笑ったりほろっときたり、素晴らしい報告でした。
・青木久恵さんは、つい最近、仮設住宅のなかに作られたグループホームから一人暮らしに。一人暮らしを勧められた時、「見捨てられた」と思ったそうです。三十年間入院していて料理が苦手。お総菜を買って食べているそうで、このごろやっと、休みの日に前のグループホームの仲間が遊びに来るのが楽しみだとお話されていました。今いわきは、グループホームを希望しても、数が追いつかず大変な状況と聞いています。これも原発事故の影響だと思います。
・志賀千鶴さんは、今、浪江から避難の仲間と二本松で前から生活する仲間とコーヒータイムで一緒に仕事をしているそうです。コーヒータイムは、二本松の駅前にある市民交流センターでコーヒーやお菓子を出しているのですが、二本松の人にとっても大事な場所になっているのが、志賀さんの話から伝わってきました。地味なファッション?の話はとても楽しく、志賀さんの夢は、コーヒータイムの主になること聞き、もっと楽しくなりました。志賀さんにとって、この震災や原発事故のことを全国のみなさんに知ってもらうことも、大切な仕事になっています。

1日目「特別報告2・東日本大震災から5年 私たちは忘れない」では

岩手 あすなろホーム戸羽泉さん、宮城 こころさをり熊井睦子さんに続いて、にんじん舎和田が福島県の状況を報告をしました。
福島は「あらたな局面をむかえている」という報告でしたが、未だ10万人を超える避難者がいる今、避難指示が解除されるなかで、戻るのか、戻らないのか決断をせまられ、障がいのある人たちの状況もあらたな課題にぶつかっています。昨年9月には楢葉町が戻れるようになりましたが、1割にも届かない帰還率です。今年4月には、南相馬市小高区の避難指示が解除される予定です。あらたな課題は、様々な事情のなかで個別化、多様化しています。
しかし、大変な思いをした原発周辺にあるきょうされんの会員事業所は、一歩一歩前に進もうとしています。昨年12月12日13日に行われた支部研修で報告された、被災した9カ所の事業所からの話を伝えさせてもらいました。「いつまでも泣いてばかりはいられない」「私たちが元気でなければ」と、様々な事情を抱えながらも、助けを求める障がいのある人たちを受け入れ続ける姿を報告させていただきました。震災関連死が増え続ける福島県。決して簡単にいかないことばかりだけれど、心が折れそうになることがいっぱいあるけれど、一緒に泣き、一緒に笑い、一緒に怒りを燃やす、そんな仲間がいるから、全国にいるからがんばれそうな気がすると話しました。原発の再稼働が進められ、弱い人を切り捨てる国政に、静かに強い怒りを燃やし、あきらめないで進みます。

3日目「被災地視察」では

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「南相馬ファクトリー」ブログ

南相馬支援チームの、古賀さん、新谷さん、松本さん、岩山さん、牛嶌さんに、福島支部からコーヒータイムの橋本さん、工房もくもくの佐藤定広さん、ひーなっつの青田さん、石田さん、シェルパの古市さんが、5台のバスに乗って出発。楢葉から南相馬にむけて国道6号線を北上しました。ここは、事故を起こした福島第1原発周辺の避難指示解除準備区域、居住制限区域、帰還困難区域と避難指示がだされたままの場所で、5年がたとうとする今も、未だに人の住めない場所です。6号線からそれる道、建物にバリケードが張り巡らせた風景と荒れ果てた畑や田んぼが続く場所です。
途中、ひと気のない富岡の町中や、除染廃棄物の黒い袋が海岸にむかって続く風景と津波で流され、ホームだけの富岡駅へ立ち寄りました。視察のみなさんの表情がこわばり、口数が少なくなっていくのが伝わります。バスは、前人口七万人から五万人が暮らすまでになった南相馬道の駅に到着。あさがおさんに注文したお弁当を待っていたら、赤のエプロンとバンダナのあさがおのみなさんが、キッチンカーに乗って、おいしい鯛焼きと暖かいコーヒーとはちきれんばかりの笑顔のプレゼントを持ってかけつけてくれました。あさがおのみなさんの元気が、視察で目にした重い風景に、希望の風を吹き込んでくれたように思いました。帰りのバスのなかで、全国のみなさんから話された言葉は福島のみんなにしっかり伝えます。

3日間の研修に参加してくれた全国のみなさんありがとう。
研修を支えてくれたみなさんご苦労様でした。
福島は、原発の再稼働に反対し続けます。

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