デイさぽーと ぴーなっつ(南相馬)

ハマーblank

いよいよ全国大会が近づいてきました。施設の紹介の最後は、南相馬のぴーなっつでしめたいと思います。多くのきょうされんの仲間が、ここで寝泊まりして施設支援と調査に入ってくれた。南相馬の奇跡と言われた状況は、ぴーなっつなくししては、なかった事でしょう。最後に、みなさん、ありがとうございました。(アヅ、ナカマン、ハマー)
********************************************デイさぽーと ぴーなっつ あのころと今

ぼくらぴーなっつの仲間たちは、福島県の東北部にある南相馬という地方都市で、穏やかで平穏な日常をいっしょうけんめい生きて、楽しかったり、時には少し悲しいこともあったが、みんな仲良く暮らしいた。
正月の初もうで、今年も穏やかでいい日がすごせるように、みんなで祈った。
2月、節分で職員の石田さんが毎回、オニになってくれた。思い切りぶつけてやった。   3月は、ひな祭り、Aさんがひな人形を出すのを嫌がり、いつも難渋したが、なんとか飾りみんなニッコリ記念写真を撮った。 
4月、花見に出かけた、出店ではお面やいかぽっぽなどが売っていてにぎやかな夜ノ森公園で、弁当を広げておいしく食べた。 
5月は、ドライブで新緑の国見山を車で登った。峠から見える海は青く、空の青とは違かった。展望台まで歩いて、アイス食べたりやジュースを飲んだ。
6月、雨の多い季節だが、晴れたら近くの桜井古墳公園まで歩いていき、のんびり日向ぼっこをしたりや四葉のクローバーを探したりした。川岸の桜並木では、桜の実がなっていて、みんなでほおばった。ほろ苦い甘さにしたづつみを打った。みんな笑顔だった。遠い思い出。
 7月は、日差しが強く、暑い風が吹く季節である。桜井古墳公園にある杉林の日陰のベンチで散歩休憩をする。かけがえのない日常がながれる。
 8月は、夏祭り、70歳ちかいTさんが元気に、相馬盆踊りをみんなの先頭に立って、教えながらはっらつとして踊っている。懐かし風景である。もうその風景は再現できない。
 9月は、遠足、いわきのアクアマリンふくしまに行って来ました。大きな魚・小さな魚・かわいい魚・恐ろしい魚・みんな魚、アシカやオットセイもいたよ。みんな、目を丸くして見ていた。じっと見ていていたいな。塩屋岬で美空ひばりの歌碑で「みだれ髪」を聞いた。また行きたいね。 でも遠くなっちゃたんだよね。
 10月、芋煮会、地物の野菜たくさん、おいしいね、楽しいね。みんなわきあいあい
お椀の芋煮にしたつづみ。 やっぱり、新鮮な地元の野菜が一番、今は食べられないものもある。農家のみなさんは、野菜づくりが楽しみだったのに。
 11月、だんだん風が寒くなり、Tさんがもうそろそろアミ―グローブで来る季節だ。
川岸のクルミを取りに出かける。いっぱい実っていっぱい落ちてる。職員の石田さんが
藪に入って道の方に投げる。みんなで袋に入れて持ち帰る。クルミのお菓子を作っておやつで食べた。おいしい自然のめぐみ。
 12月、クリスマス、行事が嫌いなAさんに「クリスマス」という言葉が聞こえると、怒り出す、何か嫌なことあったのかな? でも、本番のクリスマス会では笑顔で、ケーキやシチューをいただく。 にっこり みんなニコニコしていた。
 あの時は、ちょうどみんな、ぴーなっつのフロアで、楽しく活動していた。
ゴォーガァー ガタガタ 地震だ。みんなびっくりした。机の下に逃れた。立っていることが出来ず、何かつかまり、しがみついてみんな震えていた。泣き叫ぶ人もいた。
 すごい揺れが長い時間続いた。いつおさまるのか、不安と焦り、恐怖でみんな顔がひきっていた。テレビでは、アナウンサーが叫んでいた。「津波が発生する。」 その時は、あんなにひどい津波が来るとは思わなかった。
 すこし、揺れが弱まり、みんなで自宅へ。海に近い人は家が浸水している可能性があるので、役所で問い合わせながら家族の元へ。みんなパニックになっていた。 海岸ちかくの街は津波にのまれ大変なことになっていた。
 そして、すぐに原発事故がおこり、仲間のみんなそして家族はてんでんばらばらになってしまった。 放射能の恐怖で、支援の手が届かず、ぼくらみんなは孤立した。 ぼくたちは絶望した。 もうぴーなっつはおわりなのか!
 残っている職員で、残っているみんなの家を訪問した。早くぴーなっつを再開してほしい。早くぴーなっつに行きたいという声に後押しされ、3・11のあの日から一カ月がたち4・11開所し準備して14日に仲間のみんなが来てくれた。職員は2人だけだったがボランティアの方に助けられながら、何とか頑張った。その後、だんだん職員が増えて、にぎやかになったが、震災前の状態には戻っていない。
 外での活動は、今年、約2年たってようやく出て散歩や外出をするようになった。
がんばってみんな生きている。 全国のみなさんの支援のおかげでなんとかがんばっています。   全国大会で待ってます。    
                        デイ さぽーと ぴーなっつ 一同